間違ったデータを同人誌印刷の際に入稿してしまったら?
同人誌を印刷してもらおうと業者とやり取りしていて、最終的にこれを冊子にして欲しいという原稿を入稿したとしましょう。もうこれで安心だと思っていることができたのは束の間で、よく確認してみたら間違ったデータを入稿してしまっていたのに気づく場合もあります。このようなときにはまずは何をしたら良いのでしょうか。
間違ったのに気づいたらまずすべきこと
業者に同人誌の最終データを入稿したはずが、実は間違ってしまっていたと気づいたらまず何をしたら良いのでしょうか。とりあえず業者に連絡をして作業を止めて欲しいと伝えるのが基本です。
すぐに担当者に連絡が届くことが重要なので営業時間内なら電話をかけるようにしましょう。恥ずかしいかもしれませんが、間違えてしまったからあらためて正しい原稿を送るので対応して欲しいと伝えれば十分でしょう。
電話をかけても出る様子がないときや、営業時間が終わってしまっているときには別の手段で連絡して、間違っていることは伝えたという事実を残しておくのが肝心です。メールに対応している業者なら担当者にメールで正しい原稿を添付して送っておきましょう。
メールに対応していないならウェブフォームによるお問い合わせシステムを利用したり、FAXを送ったりする方法もあります。
このようにできるだけ速やかに伝えられる方法を選ぶことで次に電話をしたときよりも先に見てもらえれば業者もその時点から対応を始めることができます。連絡が伝わるのが遅れてしまうリスクが低減されるので、致命的なトラブルが起こりにくくなるでしょう。
もし店頭営業をしている業者なら電話が通じなかったときにはすぐに店頭に行くのも良い方法です。遠方の場合にはあえて駆けつけなくても良いですが、近くに店舗があるならすぐに向かってしまうのも合理的でしょう。忙しくて電話には出られなかったとしても店頭に来たお客には丁寧に対応するのが普通だからです。
また、どんな間違い方をしたのかにも留意して業者に伝えることも重要になります。全く原稿とは関係のないファイルを送ってしまったような場合には業者からファイルがおかしいという問い合わせがあるでしょう。ただ、忙しい業者の場合には依頼者から連絡が来るだろうと思って待っていることもあります。
もしそのファイルが個人情報を含むものなどの場合には適切に削除してもらうことも必要です。できる限り速やかに連絡をしてすぐに削除してもらうようにしましょう。
一方、送った原稿が古いものだったというケースもあります。この場合には全部を入れ替えてもらうか、一部を差し替えてもらうかの二通りの選択肢があるのでよく考えてみるのが大切です。
業者によっては差し替えに対応してもらえるものの、全部の入れ替えについては対応しないというスタンスを持っていることもあります。業者ごとにどちらの扱いで話をしてみるのが良いかは異なるのでサービス内容について一通り調べてから適切な切り出し方をするようにしましょう。
また、実は別の業者に依頼するつもりだった原稿を送ってしまったという場合もあるかもしれません。それが完成している原稿で、まだ他の業者に依頼を出していないのであれば、間違って送ってしまった業者に印刷してもらってしまうという方法もあります。
ただ、クオリティーや料金、納期などの問題でやはり他の業者に依頼したい場合もあるでしょう。その場合には原稿を丸ごと差し替えることになるので、間違ってしまったことを伝えて対応してもらいましょう。そして、間違って送ってしまった原稿を削除してもらい、トラブルが生じないようにするのが肝心です。
入稿からまだ間もないときに気づいた場合
間違ったのを業者に連絡したときにどのような対応になるかはタイミングによってかなり違います。最も対応について安心できるのは入稿してからまだ間もないうちに気づいて連絡できた場合です。今日入稿して今日のうちに気づいたというときには特に安心で、大抵は特に余計な費用をかける必要なく新しい原稿で同人誌を作ってもらうことができます。
入稿した翌日や翌々日くらいまでならこのような対応になる場合もありますが、作業がすでに始まってしまっていると費用がかかるのが一般的です。費用がかかる場合にどのくらいの費用を請求されるかは業者によってもタイミングによっても異なります。一律で最初から依頼し直しという形になる場合もあれば、差し替え料金を支払うことで対応してくれる場合もあります。
どの程度作業が進んでいたかによって請求される費用が異なることもあり、もう製本するだけの状況になっているとほぼ全額払わなければならないケースもあるのが実態です。
ただ、早い段階で気づいた場合には業者の対応も誠実で、間違いは誰でもあるものだからというスタンスで対応してくれることが多くなっています。本来は有料対応だけれど、このタイミングで連絡をくれたなら無料にするといった良心的なサービスをしてくれることもあるのでできる限り早く連絡するのが肝心です。
また、気をつけておかなければならないのは納期が変わってしまうことです。入稿から14日で製本済みのものを発送するという契約になっていたとして、2月1日に最初の原稿を入稿していたら2月15日には発送してもらえると考えるかもしれません。
しかし、例えば3日後の2月4日に間違いに気づいて入稿し直したら15日に発送してくれることはまずないのです。良心的な対応をしてくれる業者でも再入稿した2月4日の14日後である18日に発送という形になります。場合によっては他の予約の都合もあって14日では納品できないと言われる場合もあるので注意が必要です。
納期が近づいてきてから気づいた場合
納期が近づいてきた段階で原稿が間違っていたのに気づいたという場合には状況はやや深刻です。一般的には納品の前日か2日前には製本も終わっていてチェック作業をしたら発送できるようになっています。その数日前には少なくとも印刷は終わってしまっているでしょう。
その状況になってから原稿が間違っていたから別の原稿で作業を進めて欲しいと言われても業者としては対応できないのが普通です。すでに多大なコストをかけてしまっているので、新たに依頼を受け付けるという形にせざるを得ないのです。見積もりの取得から始めて依頼をしなければならないことを覚悟して業者に連絡する必要があります。
ただ、キャパシティーが十分にあって納品数日前から作業に入る業者もあるので、運が良ければ費用負担なしで原稿を差し替えてもらえることもあるでしょう。
業者に同人誌を印刷してもらうとしたときに間違った原稿データを渡してしまったというトラブルはしばしばあります。それに気づいた時点ですぐに業者に事実が伝わるようにするのが大切なので、まずは電話をかけてみましょう。
営業時間外などですぐに伝えられない場合にはメールやウェブフォームからのお問い合わせ、FAXなどで原稿が間違っていたことを連絡しておくのが重要です。そのうえであらためて連絡をして対応をしてもらいましょう。まだ原稿を入稿してから日が浅い場合には無料で差し替えてもらえる場合がよくあります。
しかし、納期が近づくにつれて対応が難しくなり、一から依頼をし直さなければならないこともあるので速やかに連絡することが肝心です。