同人誌印刷業者の特殊加工やオプションにはどんな種類があるの?
これから同人誌を印刷しようと考えている場合には、印刷業者にお願いすることでより魅力的なものが仕上がる可能性が高まります。とはいえ、単純に何の個性もなく冊子を印刷しただけではあまり魅力的なものとは言えません。
そこで、オプションや特殊加工などを利用してより魅力的なものを作っていくべきでしょう。
基本的なオプションをよく理解しておく
オプションといっても、実にさまざまな方法がありますが、たいていどこの業者でもおこなっている内容を見ていきましょう。まず、業者と契約するときに必ずおこなわなければいけないのはどのような表紙にするかです。表紙の絵柄なのは自分たちで決めることが必要ですが、紙の材質などがどのようなものになるかによって、その本の価値が変わってくるといっても過言ではありません。
実際に、本を出版するときには第一印象が重要になります。表紙の部分があまりにも安っぽくてペラペラの紙の場合にはその価値を感じないはずです。そうだとすれば、ある程度表の部分の紙にはしっかりとした質のものを使っておくことが重要になります。
おおむね、表紙の紙には3種類のものが用意されています。一つが、非常に高級なものです。厚めの紙が用意されており、触った感じもしっかりしており簡単に折り曲がらないものになります。よく、単行本などがありますが、立派な単行本は表紙が非常に厚くなっていることがわかるでしょう。これを利用する方法もありますが、たいていの同人誌の場合そこまで表紙に気合いを入れることはありません。そのため、一番高いものを利用しなくてもよいはずです。
では、一番安いものはどうかといえばやはり紙の質自体もあまり良くないため、妥協する場合にはそれでも良いかもしれませんがそうでなければやはり真ん中の質のものを選んだほうがよいです。ある程度人に見せても、恥ずかしくない作品に仕上がっていることでしょう。
次に、カラーにするかどうかも選ぶことが可能になります。カラーにする場合にはモノクロの5倍ぐらいのお金がかかることが予想できます。よほど高く売ることができる有名な同人誌の場合には全体的にカラーを入れてみてもよいかもしれません。
ただ、すべてのページを明るくするのではなく、一部分だけをカラーにする方法もあります。わかりやすい例としては、よく週刊誌の漫画などでも最初の数ページはカラーになっているものがありますがそれを参考にすると良いかもしれません。
やはりそれでも1ページ当たりの料金が増えますので特にこだわりがないならばすべてモノクロにするのが妥当といえるでしょう。モノクロにするときには、それぞれのページの紙の材質も決めてきます。一番安いものに関しては、週刊誌の漫画などで利用されている紙にあります。真っ白ではなく、少し色が付いているような紙です。
一方で、中間の質のものを選ぶとすれば、一般的に販売されている文庫本や単行本などで使われている紙です。たいていの場合、一番安い種類か中程度の品質のものを選ぶのが一般的です。一番高いものに関しては、和紙などが用いられていますがわざわざ同人誌の紙に和紙を用いるような例はほとんどないです。
後は、一番安いものか中くらいの質のものかを考える必要があります。ただこれは、全体のバランスを考えてみるとどれを選ぶかわかります。例えば、表紙の部分がペラペラの紙で中身の紙がしっかりしたものだとバランスが悪い感じがするはずです。
表紙の紙がしっかりしていて中身の紙が安っぽくても、それを購入した人は期待を裏切られたような感じになるかもしれません。スーパーマーケットなどで見た目がよさそうな肉を購入してみたところ、中を見てみたら脂身ばかりだったことを体験した人も多いはずです。そのような例のように、購入する人ががっかりしないためには表紙と中の紙の品質を似たようなものにすることが重要です。
表紙の特殊加工にはいったいどのようなものがあるか
最近は、印刷会社の方も競争が激しくなっています。特に小さな会社の場合には、ライバル会社も多くいかに自分たちの会社に印刷を依頼してもらうかを考えるわけです。そうすると、より質の高いものを提供するか個性的な特殊加工などを提供する方法が考えられます。
特殊加工としては、立体的になっているものが考えられます。例えば、表表紙の部分を見てみると、少し高級な紙が利用されており指で触ると凹凸があることがわかります。この部分を若干立体的にすることで、明らかにほかの同人誌とは違った魅力が出てくるはずです。少しでもほかの同人誌と差をつけたい場合には、特殊加工して表面を美しくさせる方法が考えられます。
特殊加工の二つ目は、高透明フィルムを使うことです。表表紙と裏表紙に高透明フィルムにすることで、きらきらしたイメージを与えることができます。これだけで、明らかにほかの人が作ったものに比べるとインパクトを与えることができるに違いありません。当然その分だけ手に取るお客さんも増えていき、売り上げにつながる可能性が高くなるわけです。
高透明フィルムを使う場合には、3層の作りになっていることを理解しておきましょう。通常の要旨をまず一番下地にして、そこに特殊なカラーのインクを入れてきます。そして、一番上にホロPPと呼ばれる透明フィルムを張り付けて立体感を出すようにします。これにより、美しい見た目を演出することが可能です。当然その分お金はかかりますが、中身とのバランスをとることができればそのような特殊加工してみてもよいかもしれません。
後は、表紙を完全に立体の絵にしてしまうことです。よく、トリックアートなどで平面の2次元の絵なのに立体的に見えてしまうことがあるでしょう。そのような特殊な絵を用いることで、その冊子の中に出てくる主人公を立体的に表すことができれば、それだけで大きな魅力を出すことが可能になります。
この場合、表紙の絵を立派なものに仕上げるために、かなり入念に描かなければならないことは言うまでもありません。触ったときは平面なのに、なぜか立体に見えてしまうとすれば確実に多くの人が注目しています。結果的に多くの人の目にとまり、売り上げも伸びていく可能性が高いです。
中身を立体的にする特殊加工とは
表紙を立体的に表現することや高透明フィルムなどを使うことで多くの人の目を引くことが可能なことがわかりました。そして、中身の期待を裏切らないために中身も少し特殊加工を加えておく方法もあります。
そのうちの一つが、見開きのページを作ることです。このページを作ることにより、通常の2倍程度の絵を一度に見てもらうことが可能になります。
つまり、本をめくるときには右のページと左のページしかありませんが、途中に見開きを入れることでさらに2ページ加わる感じです。観音扉のような形で開いていくと、4ページかそれ以上のページを同時に展開させることができます。これにより、インパクトの強いかなり魅力的な作品に仕上がるでしょう。
同人誌を作る場合、通常のものではつまらない場合にはオプションとして特殊加工をしてもらう方法があります。通常の加工としては表紙や中の紙などを高級なものにすることも考えられます。
しかしながら、それだけではインパクトが薄い場合には特殊加工を用いることが必要です。表紙を立体的にする方法や高透明フィルムなどを使いきれいな仕上がりにする方法が考えられるでしょう。中身は、見開きにすることで大きなインパクトを与えることができます。