イベント前にチェックしよう!同人誌の試し刷りで確認すべきこととは
同人誌をイベント前にチェックするのはなぜ?なにを確認したらいいのかわからない?という疑問をもつ方も多くいることでしょう。今回は試し刷りをする意味、自分で試し刷りをした場合のメリットやデメリット、試し刷りを利用する際の注意事項などを簡単にまとめてみました。最後まで読み進めてもらえるとうれしいです。
試し刷りをしてみよう!試し刷りをする意味とは
即売会などのイベント前に、試し刷りサービスを利用し、同人詩のチェックを行うことはとても大切な工程です。誤字脱字のチェック、製本時の綴じ代に文字が隠れていないかなど…。
試し刷りとは、本番のまえに1冊だけお試し印刷を行い、自分の納得する仕上がりか、触った感触や重さ、誤字や脱字などのミスがないか、などを確認できる便利なサービスです。即売会当日に同人誌の誤字に気がついたなんてことあったら困りますよね。
もし、試し刷りをしていればこのような状況になることもないでしょう。必要な印刷部数すべてを刷り終わったあとに、ミスに気づくのは遅く、ショックも大きいです。
もし、試し刷りサービスを利用していれば、1冊でミスに気がつくことでしょう。このようなケースならやり直しも可能ですが、すべて印刷したあとに間違いに気がつくと、後の祭りです。
試し刷りサービスを利用することで、PC画面で気がつかなかったミスに気づき、大失敗を防げるかもしれません。試し刷りサービスを印刷会社に依頼した場合、当たり前ですが、多少の出費が発生します。
試し刷りは本番で失敗しないための練習みたいなものです。納得のいく同人詩の完成には、試し刷りを行うことがベストな選択です。
自分で試し刷りをするメリット・デメリット
試し刷りサービスを利用すれば、少なからず出費があります。自宅にプリンターなどを持っている場合や、出費を抑えたい場合は自分で試し刷りを行うのもひとつの手段です。
自分で試し刷りをするメリット
自分で、試し刷り行うことで得られるメリットを紹介します。
・費用を抑えることが可能(試し刷りサービスへの出費がなく、プリンターで使用するインク代や用紙代だけになり節約が可能になります)
・自分のタイミングで印刷できる(印刷会社の作業工程に関係なく、すぐに印刷が可能です)
・文章や文字のミス確認が可能(PC画面上では見つかりにくいミスに気づくことが可能、誤字脱字やレイアウトの雰囲気の確認など)
・やり直しが何度でも可能(試し刷りサービスも、やり直しできるが、そのぶん費用がかさみます)
・すべて自宅で完結する(印刷会社とのやりとり、記事の入稿などが不必要)などが、メリットとして挙げられます。自信があるなら挑戦してみるのもよいかも。
自分で試し刷りをするデメリット
また反対にデメリットを紹介します。
・本番の印刷とインクや用紙が異なる・完成のイメージが沸かない
・綴じ代部分の確認ができない
・表紙の雰囲気や手触りが掴めない
などが、デメリットとして挙げられます。自宅にある用紙やインクを使用することや、製本ではなく綴じしろの余白部分の雰囲気やページのめくり具合などの確認ができない、など悩みはおおむね、完成物のイメージが沸かないという問題がもっとも多いようです。
綴じしろの余白は広すぎても狭すぎてもいけません。どれくらいが適しているのか、狭すぎでは文字が隠れてしまい、広すぎも不細工です。また表紙は購入者の目を惹くのに大切な要素です。
実際に、重さや手触りを確かめるのが確実な方法です。自分の制作物を世に出すなら、ベストな状態にしておきたいですね。
試し刷りサービスを利用する際の注意点
試し刷りサービスを行う印刷会社は多数存在します。以前から取引のある会社ならともかく、初めて依頼する会社なら、いろいろ不安があるはず。試し刷りサービスを利用する際の注意点やポイントを以下にまとめてみました。
値段・サービスの内容
サービスの値段や内容は印刷会社によってさまざまです。自分に必要なサービスを基準に考え、それに見合う値段であることが大切です。
印刷会社によっては、あるページ数までは無料や、送料が基本料金に含まれているなどのさまざまなサービスがあります。加工方法も多数ありますが、選択肢が少ない会社もあり注意が必要です。
なかには値段は安いが、製本、断裁なしの会社も存在します。入稿手段なども印刷会社によって異なるので、直接確認するか、企業のHPを参考にすることもおすすめです。
納期
同人詩は即売会に間に合わないと意味がありません。その際の納期は重要で、余裕をもって依頼するほうがよいでしょう。なぜなら、試し刷りのできを確認してOKなら問題ありませんが、更に修正を加えるケースも考えられます。
原稿のチェックや再入稿など、納期は延びるばかり。そんなイレギュラーも踏まえ、余裕をもってサービス依頼することをおすすめします。繁忙期(コミケなどビックイベントの時期)は納期の指定ができない会社などもあるので、情報のチェック忘れは致命的です。
印刷方式・加工方法
印刷会社によっては、印刷方法や加工方法にも違いがあるのでチェックが必要です。大まかに印刷方法は3種類あります。
・デジタル印刷(デジタルイメージを直接印刷する、無版で少量印刷に最適)
・オフセット印刷(版にインクをのせて印刷、有版で大量部数に適している)
・オンデマンド印刷(版、インキの使用はせずトナーを使用、レーザー印刷)
これ以外にも、加工方法も確かめる必要があります。
・PP加工(ポリプロピレン加工の略称、印刷用紙の表面をコーティングするラミネート加工の一種)
・グロス加工(発色を抑えたつや消し加工、落ち着いた印象を与える)
・マット加工(写真のようなツヤを表現することが可能)
印刷方法や加工方法も多種多様です、理想とする同人誌が完成するといいですね。
試し刷りで確認したいこと
試し刷りは、完成物が自分の納得いくものかどうかを確認するのに大切な工程です。そのなかでも、最低限押さえておきたいポイントもあります。
用紙サイズや種類、綴じ方など製本方法、箔押しなど表紙加工の有無、白黒かカラーかなどの確認は必須ですね。試し刷りの結果、色味の違いに不満を感じるケースも少なくありません。PC画面で見たものと印刷物では、多少色の違いが出ます。
なぜなら、カラー画像のデータがPC画面(RGB)から印刷機(CMYK)に変換される際、色のくすみや、しずみが発生するからです。またオンデマンド印刷とオフセット印刷でも色味に違いがでます。
不安なら、色再現の第三者認証制度(ジャパンカラー認証制度)の取得した会社を選ぶのも納得するひとつの手段です。試し刷りサービスを利用することで、さまざまな確認が可能になります。さまざまなオプションを組み合わせながら、自分が納得のいく製本を実現してください。
まとめ
というわけで、イベント前に同人誌をチェックすることは必要不可欠です。その方法は試し刷りサービスをしている印刷会社に依頼する一択です。なぜなら、今回述べた内容に書いてあるとおりで、試し刷りには確認ポイントが多数あるからです。自分で試し刷りをしても完成物にはほど遠くデメリットのほうが多いでしょう。ある程度の出費は覚悟して、印刷会社に依頼するのがベストな選択です。楽しみにしているイベントに納得いく同人誌が完成するといいですね!本記事があなたの一助となれば幸いです。