同人誌印刷の納期は最短でどのくらい?
差し迫ったスケジュールで同人誌の印刷を注文する場合、その冊子は最短どのくらいで納品してもらえるのかということが気になる人も多いでしょう。ここでは、納入までの最も短い日数や、納期とはそもそもどんなものなのかといったことについて紹介します。
最短どのくらいで納品してもらえるのか
同人誌というのは、イベントがおこなわれる時期に合わせて作られることが多いですし、最終的には冊子という形の商品に仕上げる必要があります。しかし業者に注文して冊子に仕上げるためには、それなりの日数がかかるため、スケジュールを組む際はその日数も考慮しなければなりません。
ですのである程度の余裕を持って、入稿や注文をするというのが鉄則なのですが、原稿の仕上げが予定より遅れてしまい、イベント当日まで間がないという状況に陥ってしまうこともあるでしょう。
そこで気になるのは、最短どのくらいで納品してもらえるのかということですが、一般的には「当日~2営業日程度」が最も短い納期となっています。この日数は業者によっても違うので、ホームページなどで事前にしっかりと確認しておく必要があります。
ただし当日の納品が可能な場合は「朝8時半までに入稿しなければならない」といった時間制限が設けられているので、そうした締め切り時間の確認も重要です。また、こうした納品までの期限というのは通常は5営業日~7営業日程度となっており、先ほどの当日~2営業日というのは特別なコースになるということを知っておきましょう。
そもそも納期とは何を指すものなのか
最も短い納期は当日~2営業日程度ということを先ほど紹介しましたが、実際に注文をする際は、そもそも納期とは何かということを事前によく理解しておく必要があります。納期というのは、納品の期限のことであり、この業界においては冊子を製作する期間を含めた期限を指すものになると言えるでしょう。
冊子というのは、データを入稿すればすぐにできるというものではなく、入稿チェックや製版作業、印刷といったさまざまな工程を経てようやく完成します。そのため通常であれば、さまざまな工程をこなすのに5営業日~7営業日程度の日数が必要になってくるのです。
ですので当日~2営業日程度で済ませるというのは、かなりの急ピッチで作業を進めるということになります。そしてこの業界における納品の期限とは、出来上がった商品を出荷する予定日のことであり、実際に依頼者の手元に届くまでの期間を指しているものではありません。
納品というと、商品が手元に届くことをイメージする人も多いかもしれませんが、ここでいう納品の期限は出荷される日のことを指します。例えば、納品の期限が3月15日とされていて、商品の配達に1日かかるのであれば、実際に手元届くのは1日後の3月16日になるということです。
そのため、イベントまでギリギリのタイミングで注文する場合は、配達にかかる日数がどれぐらいなのかということも考慮しておくことが大切です。
さらに納入の期限には「営業日」という独特の日数の数え方があるという点にも注意する必要があります。さきほどから2営業日や5営業日といった言葉を使ってきましたが、これは業者が営業している日をカウントするという意味であり、土日などの休業日を除くのが特徴です。
実際の数え方については、間に休業日を挟んでいないのであれば、1営業日後は翌日(1日後)で、2営業日後は翌々日(2日後)を指すという意味になります。しかし間に土日の休業日が挟まれている場合は、土日の2日間も含まれるため、1営業日後は3日後で、2営業日後は4日後を指すことになります。
そのため、最短2営業日という場合、間に土日などの休業日が挟まれているのであれば2日では仕上がらないということです。とくにギリギリのスケジュールで注文する場合は、こうした曜日や業者の休業日がどうなっているのかということも確認しておくことが重要です。
また、そもそも納品の期限の日数というのは、どの時点からのカウントになるのかというと、それは「注文が確定した日」ということになります。この注文を確定させるためには、データの入稿と支払いをきちんと済ませる必要があるので、それまでに原稿とお金を用意しておかなければなりません。
そして単に注文をしただけでは、注文の確定とはみなされないので、そこを勘違いすると納品の期限がズレてしまう恐れがあります。そのため、スケジュールに余裕がない場合はそうした手続きも滞りなく済ませておくことも大切でしょう。
納期の長さによって料金は変わる
同人誌の印刷は、通常よりも短期間で仕上げてもらうことができる場合が多いので、スケジュールが厳しい人にとっては便利だと言えます。しかし短期間で仕上げる方法というのは、実は通常の場合よりも料金が高くなってしまうというデメリットがあるのです。
なぜそうなるのかというと、短期間で仕上げる場合は、通常よりも急ピッチで作業を進める必要があるので、業者側に負担がかかってしまうからです。通常であれば5営業日~7営業日程度かけるところを当日~2営業日程度で仕上げなければならないわけですから、当然のことながら作業の負担が大きくなってしまいます。
それに短期間の場合は、通常の注文よりも優先して作業がおこなわれることになるので、通常と同じ料金でいいというわけにはいかないでしょう。実際にどれぐらい料金が違うのかというと、最も短期間で済むコースは、通常コースと比べて2割~3割増しになるのが一般的です。
例えば、通常は10万円で済むという場合でも、最も短期間で済むコースを選ぶと12万円~13万円もかかってしまうということです。さらに、こうした納品の期限というのは、業者によっていくつかのコースが設定されていることが多くあり、その中には通常よりも長い期間を設けているコースもあります。
そして通常よりも期間が長いコースは通常の料金よりも安く請け負ってもらうことができるというメリットがあるのです。こうした期間が長いコースは、10日程度に設定されており、通常よりも余裕を持って製作作業を進められるということもあって、料金が安く抑えられています。
業者側としては、ギリギリでの注文だと作業が大変なのでできるだけ避けたいという動機があるため、早めに注文をしてくれる人を優遇しているということなのでしょう。実際の料金の違いがどれぐらいになるのかというと、通常コースと比べて期間が長いコースは、3割程度安くなる場合があります。
例えば通常が10万円なら、それより3万円程度安い7万円程度の料金で済ませられるということになるでしょう。さらに最も短期間のコースと期間が長いコースを比べると、期間が長いほうが7割~8割程度安くなります。
先ほどの例で言えば、最も短期間のコースが12万円~13円程度で、期間が長いコースは7万円程度なので、金額にすると5万円~6万円も安くなるということです。短期間で仕上げるコースは時間がない人にとっては便利ですが、料金のことを考えると、早めに入稿や注文の確定を済ませておくほうがお得だと言えるでしょう。
同人誌の印刷を業者に依頼する場合の最短の納期は、業者によって異なりますが、当日~2営業日程度とされています。ただしここで言う納期とは、注文が確定してから出荷予定日までの期限を指すものであり、配達にかかる日数は含まれていないという点に注意する必要があります。
そして通常(5営業日~7営業日)よりも短期間で仕上げてもらう場合は、料金が高くなるというデメリットがあり、最短コースは通常の料金より2割~3割程度高くなってしまうので注意しましょう。