同人誌の制作期間はどれくらい?社会人のスケジュールの立て方
社会人の同人活動は、時間との戦いです。お仕事や家事育児をしながら、どう製作時間を作るのかが腕の見せどころ。しっかりスケジュール調整をして、締め切り前に慌てる事のない様にしましょう。このページでは、社会人必須の「同人活動のスケジュール管理法」にスポットを当てていきます。ぜひ健康的な同人活動の参考にしてください。
まずは製作に使える時間を把握しよう
社会人はお仕事が第一。まずはお仕事をしっかりやってから、同人誌の製作時間をとる必要があります。同人活動はどうしてもお金がかかるもの。地方であれば大都市の異変途への遠征費がかかりますし、大都市住まいでも印刷代は万単位でかかります。同人活動ですべての経費を賄えるならよいですが、なかなか難しいでしょう。仕事の拘束時間を踏まえて、同人活動にかけられる時間を考えてみます。
勤務時間はどのくらい?
1日の労働時間は、労働基準法により8時間と決められています。とはいえ、繁盛期には残業が入る人もいるでしょう。また、通勤・退勤時間が長めの場合、その時間も換算しなくてはなりません。これらの時間を計算したうえで「どのくらいの時間を製作に充てられるか」を考える必要があります。
生活にかかる時間はどのくらい?
仕事から帰って来たとしても、すぐに執筆活動に入れる訳ではありません。ご飯を作ったり洗濯したりお掃除したり、生活には何かと時間がかかります。これらの時間も把握して、執筆にかけられる時間を見る必要があります。
執筆にかけられる時間は、多ければ多いほど効率がよくなります。しかし、そのために家が散らかっていたり、食事が適当になったりするのは、健康的とはいえません。同人活動を長く続けるためにも、生活時間は余裕をもって確保するようにしましょう。
睡眠時間は削らないこと!
「作家活動は徹夜がつきもの」といわれた時代もありましたが、現在は健康重視に変わりつつあります。徹夜をすると、どうしても頭がボンヤリとしてしまい、効率のいい製作ができません。それよりは、しっかりと寝てバリバリと創作をした方が、元気に楽しく活動できます。
睡眠不足は、人間から多くの物を奪います。ネガティブになり、よいアイディアが浮かばないのも大きなデメリット。また、集中力がなくなるため、ダラダラと時間を過ごしてしまう事も増えるでしょう。原稿の取り掛かりを早めるなどして、睡眠時間の確保に努めましょう。
製作にかかるペースを考えてみよう
漫画であれ小説であれ、原稿執筆にかかる時間は人それぞれ。すべての作業にどのくらいの時間がかかるのか、事前に計算をしておきましょう。自分の執筆ペースを掴み、余裕を持って原稿に取り組める様なスケジュール管理が望まれます。ここは本当に人それぞれなので、まずは自分のペースを掴む事から始めましょう。
ネタ出し・プロットを作る時間
小説であれ漫画であれ、最初は構想を練るところから出発します。物語がどんな設定で、どんな登場人物が出てきて、どんな風に展開するかを考える時間です。このプロットをしっかり練っておかないと、途中で物語の展開がおかしくなったり、辻褄が合わなくなったりするので気を付けましょう。
ネタ出しの方法は人によって異なりますが、どんなやり方であれ「ストーリー展開をまとめておく」という作業は大事。プロット次第で製作の進行も変わりますし、充分な時間をとって考えましょう。
執筆にかかる時間を計算する
どんなに天才的な作家でも、ずっと同じペースで原稿を描ける人はいません。漫画でも小説でも、必ず「調子がよくない」という日も出てきます。そのような日も入れたうえで「1日にどのくらいの原稿を描けるか」を計算しましょう。漫画の場合は、コマ割り+下書き+ペン入れと作業工程も多いです。
また人によって、どこに時間がかかるかも違ってくるでしょう。下書きに時間がかかる人もいれば、ペン入れに時間を取る人もいます。デジタルが主流とはいえ、作業に手間がかかることは変わりません。余裕を持ったスケジューリングを行いましょう。
休む日もきちんと作ること
原稿執筆は楽しいですが、毎日根を詰めて作業をすれば、どんな人でも疲れが出ます。お仕事と並行しながらの原稿執筆は、決して楽ではありません。適度に身体を休めないと「ある日突然体調を崩してしまう」ということが起きるかもしれないのです。原稿の合間に休む日を作って、しっかり身体と心を休めましょう。
同人誌制作のスケジュール例
勤務時間・生活時間などを把握したら、実際にスケジュールを立ててみましょう。万が一の場合に変更ができる様に、スケジュールには余裕を持たせる事が必要です。
プロットを練るためのスケジュール
多くの作家さんの場合「こういうものを描きたい」というイメージはできています。プロットでは、そこをさらに煮詰めて、具体的なストーリー&構成を組み立てます。まず大事なのは、自分のネタをまとめる「ネタ帳」を作っておくこと。何か思いついたら、ネタ帳に何でもメモする癖を付けてみてください。
このネタ帳は、いざプロットを立てる時の強い味方になってくれます。プロットにかける時間はさまざまですが、迷う場合は一週間を目安にしてみてください。あらかじめ締め切りを作って行動すると、作業に集中しやすなります。
原稿執筆のスケジュール
実際にスケジュールを立てる時は、具体的に必要な時間を書きだしてみます。
・毎日の仕事時間は8時間。土日はお休み。
・会社までの所要時間は30分ほど。
・繁盛期(年度末など)には残業が多くなる。
・帰宅後は、簡単な調理とお風呂・好きなテレビを見るくらい。
残業が多い仕事ではなく、通勤時間もそこまで長くない環境です。でも、朝8時から夕方5時まで働くのは大変なこと。息抜きも必要ですし、できれば原稿執筆は3時間程度にしておきたいです。土日は自由に時間が使えるので、ほかの趣味の時間も楽しめるように6時間程度になります。このペースを守り、早めに原稿に取り掛かりましょう。
同人手帳はスケジュール管理に便利
同人誌製作のスケジュールを組む時は「同人手帳」が便利です。同人手帳はウェブで使用できる手帳で、必要事項を入力するだけでスケジュール管理ができます。
・何月何日のイベントに参加するのか
・原稿は何ページか
・作業開始日の日にち
・原稿執筆に予定している作業工程・かけたい時間
・1日に使える作業時間
上記を入力すると、自動的にスケジュールを組んでくれます。想定している作業日程で間に合わない場合は、どのくらいの頑張りが必要かも表示されます。「よりきちんとしたスケジュールを立てたい」「スケジュールを立てるのが苦手なので、代わりに立てて欲しい」という方には、とても頼りがいのあるサイトになるはず。
「これから同人誌を作りたい、イベント参加をしてみたい」という方にはとくに、おすすめのサイトになるでしょう。同人誌製作はとても楽しいからこそ、原稿執筆のために無理をしてしまう人も少なくありません。いくら楽しい事でも、身体を壊せば長く続けることはできないでしょう。
また、活動するからにはお金も必要なので、仕事を全うする事も大切です。社会人が同人活動をするには「早めに原稿に取り掛かること」「スケジュール調整をしながら執筆を進めること」が必要。あまりに無理のあるスケジュールは、仕事への評価に影響することもあり、おすすめできません。
同人誌の製作期間について紹介しました。限られた時間を有意義に使うために、ぜひスケジュールを大切にしてみてください。初めて同人誌を作る方はとくに、同人手帳をしてみることで、無理のない原稿執筆につながるでしょう。