作成した同人誌の返品はしてもらえる?
一般的に同人誌を作成するときは、印刷などは全て業者に一括で委託することになっており、多くの人がそのサービスを利用しています。ただ実際に商品が手元に届いた場合でも、何かの理由によって出来上がったものが入らなくなってしまうことはあるのではないでしょうか。ではこのような場合、作成した同人誌は返品することができるのでしょうか。
商品が届いたらまずすべきことを知ろう
実際に業者に印刷と製本を依頼すると、その後指定した場所に商品を届けてもらうことができるようになっています。その場合、住所は自宅でなければならないというわけではなく、コミックマーケットの会場などを指定することも可能です。
ただ、実際に商品は万全を期して作成され、納品する前にしっかりとチェックされているのですが、それでももしかしたら不備があるかもしれません。ですから、商品を受け取ったらまずはその商品の状態をしっかりと確認し、何かトラブルが起きていないかとかをチェックするようにしましょう。
この場合に何か不備があった場合、不良品だと判断した場合は、利用した業者によっても違いますが、基本的にはカスタマーサポートに連絡することになります。連絡をするとどのような対応にすべきかというのを教えてもらうことができるので、あとはその指示にしたがって対応しましょう。
実際に返品の対応をしてもらうことはできるのですが、その場合は業者が指定している条件を満たしていなければなりません。もしその条件を満たしていないと判断された場合は、残念ながら返品対応はしてもらうことができなくなってしまうので気を付けましょう。
また同人誌自体は受注製造となっているので、依頼者の側の都合でもし商品が要らなくなったとしても、返品対応をしてもらうことはできません。もし不具合があった場合も、商品到着後1週間以内でなければ対応しないなど期限が設けられている場合もあるので注意が必要です。
トラブルが起きてしまったときの対応
実際に商品を運んでもらう場合に、もしかしたら荷物に傷がついてしまったり欠損が生じてしまったりということは十分あり得ます。その場合に業者に対応してもらいたいなら、必ず商品が中に入っていた箱を残しておき、その商品を業者に送り返すときはその入っていた箱を利用しましょう。
ただ何も連絡をせずに業者に一方的に送り返すのではなく、まずはカスタマーサポートなど連絡の窓口のほうに連絡をし、その後商品の品質を確認してもらうようにします。画像を送るだけでも良い場合もありますが、商品をそのまま送らなければならない場合もあるので、その都度指示された方法に従うようにします。
業者によるチェックがなされ、もし商品自体に不具合が発生している、不良品だということが明かになった場合は、返品交換の対応をしてもらうことができます。この場合も綺麗な本だけは売ってしまったなど、一部でも商品を利用したというのであれば、対応してもらうことはできません。
また、たしかに何らかの不具合が少し発生していると判断された場合でも、基準の範囲内であると判断された場合も、交換などの対応はしてもらうことができないので注意しましょう。
例えば、出来上がった商品を見たら色が原稿とは全く違っていたということもあり得ますが、これも基準の範囲内と判断されたら、そのまま返品交換の対応はされないということになります。
さらに業者によって対応が変わるのですが、基本的には不良品と判断された場合は、再製造して良品と交換という形が一般的となっています。もちろんこのように交換した場合は、商品代金を返金することはないので注意しましょう。
もし再製造が間に合わないというときは、商品代金全額、もしくは一部を返金する形となりますが、これも商品代金以上の金額になるわけではありません。このように、業者によってしっかりとルールが決められており、何かトラブルが起きた場合の対応はサイトなどに明記されている場合も多々あります。
何か起きたときにバタバタしてしまわないようにするためにも、事前にどんなルールになっているかを調べから印刷製本の依頼をすると良いでしょう。また万が一トラブルが起きてしまった場合、どこに連絡をすれば良いからの窓口もあらかじめ調べておくことをおすすめします。
原稿に使われた色をどこまで再現できるか注意
モノクロの原稿であれば、黒かグレー程度なのでそれほど色に注意する必要はないのですが、カラー原稿の場合は話が違います。利用している画材によって、さらに使っている色によっては原稿通りの色に表現できない場合もないわけではありません。
また、前回印刷したときと今回では何か色合いが違うということも十分あり得ますが、これは許容範囲内と判断されることも多々あるのを理解しておきましょう。実際に業者には印刷するときに原稿の色をできるだけ再現するようにした技術を用いているのですが、実際に刷り上がったものを見てみると、少し赤っぽいとか青っぽい場合があります。
もちろんこれらは全て合格基準の範囲内なのですが、両者を比べてみるとどうしてもその色の違いに気付いてしまうということも少なくありません。利用する業者によっても色合いが全く違っている場合もありますが、これらは全て不良品と判断されるのは少ないと理解しておくと良いでしょう。
また業者によって製造方法が違ってくる場合がありますが、その方法によっては刷り上がったものを見るとムラができてしまったり、製品によって色の違いが出ることもあります。もちろん大きな差がある場合は交換対象とみなされる場合もありますが、許容範囲内とみなされた場合はそのまま何も対応なしということになるのも理解しておきましょう。
もう一つ知っておきたいのは、実際に刷り上がったものと、モニターで見ていた原稿とでは全く色が違ってしまうことは多々あると言うことです。モニターとプリンターでは色の再現方法なども違っており、さらに表現できる色の範囲も全く違っています。
だから、モニターで見た場合はかなり細かな色の違いが出ており、色の微妙な違いも表現できているということも決して少なくありません。しかし刷り上がったものを見てみるとそれほど細かな違いが表現されておらず、ほぼ同じような色合いになってしまっているということは十分あり得ます。
ただこれも、表現できる色の範囲がモニターとプリンターでは違うというのが大きく関係しており、不良品というわけではありません。したがって、実際に業者に依頼する場合は、このような違いが発生するというのも十分理解してから依頼するようにしましょう。
同人誌を業者に印刷してもらう場合、もしかしたらなんらかの不具合が発生することもあり得ますが、この場合は条件を満たしているときに限り返品交換対象となります。ただすでに商品を利用しているとか、到着後1週間以上経過しているという場合は対応してもらえないので気を付けましょう。
また利用者の個人的な理由による場合も対応してもらうことはできないので、その点をよく理解して業者に依頼するようにします。基本的には不良品と判断されると、再製造がなされ、良品との交換ということになりますが、再製造が間に合わない場合は返品返金対応ということになります。
色の表現に関しては、どうしても限界があるため、許容範囲内と判断された場合は不良品とはみなされず、何も対応してもらうことができない場合もあります。画材によっても刷り上がりの色が変わってくるので、事前にどんな違いが出てくるかを理解して業者に依頼するようにしましょう。