同人誌印刷の業者選びは口コミや評判も参考にしよう
アニメやゲームは日本が誇る立派なカルチャーです。
欧米諸国でも日本の漫画やアニメ作品は芸術作品として評価されています。
自分の好きなアニメキャラを趣味で描いたり、お気に入りの作品のアンソロジーをネットに発表する人々もいたり、リアルのイベントに参加して、いわゆる同人活動に精を出す若者や女性の姿が目立ってきました。
もくじ
商業誌とは対照的にとにかく自由な世界
同人活動には色々なやり方がありますが、一番ポピュラーなのは同人誌を作成する事です。
その歴史は非常に古く、今ではベテランのアニメーターや漫画家として活躍している一流の方々も、創作活動の原点はそこからスタートしている事が多いのです。
俗にいうところの商業誌とは違い、自由に創作活動ができます。
自分の好きな作品を独自に解釈して、自分流のオリジナルストーリーを考えて創作ができ、本編ではスポットがあまり当たらなかったお気に入りのわき役を、スピンオフ作品のような形で主役に据えて、独創的な漫画や小説を作る。
そういった楽しいアレンジこそ同人誌の醍醐味でしょう。
ジャンルは自由であり、ライトノベルや本格的な長編小説、少年雑誌のような王道のマンガ作品、好きなアニメキャラやゲームキャラのカラーイラストを印刷した画集など、自分の個性と好みを全面的に押し出せるのが良い所であり、ビジネスライクな発想を良い意味でなくして作れるため、プロの漫画家やアニメーターが仕事の息抜きに同人活動をする事も珍しくはありません。
純粋に一ファンに戻って創作が出来るのが良いところであり、かつての初心を大切にするプロも多いです。
同人誌の作成依頼がより気軽に、そして低コストに
同人誌の制作ですが、簡単な物であれば自宅でも作れます。
家庭用のプリンタを使い、自分の創作物をプリントすればOKです。
駆け出しの同人作家はそういった方法からスタートする事も多いでしょう。
ただし普通のプリンタで印刷された漫画本やイラスト集は、品質が一般的な同人誌よりも劣ることがあります。
せっかく魂を込めて素敵な創作物を作り上げても、それがパソコン画面で見るよりも大幅に劣化しては残念でしょう。
イベント会場で他の作家が素敵な小冊子や画集を配布している中、自分たちだけがコピーしたものを配布するのは、少し気が引けるかもしれません。
以前は同人誌の作成費が高く、いわゆる小規模なサークルや駆け出しの個人では、依頼が困難でした。
初めて制作する時は、注文方法が分からず、プロの印刷業者にお願いしにくい、といった悩みもあったようです。
しかし、最近は個人や小規模なサークルでも、とてもリーズナブルな料金で依頼可能となりました。
さらに以前は、注文の際にはまとまった冊数が必要でしたが、最近はごく僅かな数量からでも印刷を請け負う専門業者が増えてきており、これから個人で活動を始める方や大学のサークルや高校生の部活動といった比較的少人数でも、安心して低コストで頼むことができます。
費用対効果と完成のクオリティーはトレードオフな一面も
専門業者を選ぶ上で大切なのは、まず費用対効果です。
大量に配布する事を想定すれば、当然単価がローコストなサービスが適しています。
文字がメインのライトノベルや小説であれば、白黒印刷で問題はありません。
カラーでプリントアウトしなければいけない画集や写真集とは違い、コストが抑えられますし、表紙などもシンプルなもので大丈夫です。
一方で漫画本やイラスト集になりますと、カラーページを設けるか、設けないかで費用が変わります。
漫画作品の場合、モノクロ印刷でも充分に作品の魅力が伝わりますので、白黒印刷で依頼してコストダウンを図るのも良い案です。
対してカラーイラストがメインの同人誌は、費用を惜しまずにカラーページを多くすることで、配布した時の反響が良くなるでしょう。
用紙選びも大切です。
上質な用紙を選ぶことで作品の豪華さがアップしますし、耐久性が良くなるため、ファンの方に長く安心して読んでもらえます。
費用対効果を優先したい時は、印刷業者に相談しましょう。
用紙のクオリティーとコストは反比例しやすく、どちらを優先すべきかは依頼する側のニーズで決まります。
同人作家の先輩や知人がいれば、体験談を聞いてみましょう
普通のお買い物と違い、依頼する側のニーズに合わせてコストやサービス内容が変わるのが同人誌の印刷サービスの特徴です。
初めて本格的な依頼をする方は、どの専門業者にすべきか、迷ってしまうかもしれません。
純粋に価格比較だけで専門業者を決めるのも良いですが、価格面だけではなく、独自のお得なプランを設ける会社であったり、手厚いアフターフォローのサービスがある会社であったり、初心者に対して的確にアドバイスをしてくれる優しいスタッフがいる会社の方がトータル的には正解でしょう。
困った時は同人活動をすでに始めている知人や先輩の意見を参考にしてみましょう。
その道に詳しい方に質問すれば、的確に良いサービスを教えてくれます。
経験した方々の声はとても参考になるものです。
過去にどういった専門業者を利用して、どういった創作物が出来上がったかを、詳しい方に質問して、その時の体験談を聞けば選ぶ上で大いにヒントになるでしょう。
特に自分と同じ様な同人誌を制作した方の意見はとても貴重です。
用紙選びやロット、オプションなども良い意味で真似しやすく、評判の良かった会社が分かれば、そこにお世話になると良いでしょう。
オタク仲間やネット友達に相談して評判を調べてみましょう
アニメや漫画の話題を日常的に語り合っている、ネット上の友達や知人に相談してみるのも良いアイデアです。
オタク的な趣味を共有し、SNSや掲示板で日ごろからコミュニケーションを交わしている間柄ならば、同人誌の制作について質問をしても良いでしょう。
マニアの方であれば、実際に一度や二度は、過去に自分の作品をイベント会場で配布した経験があるものです。
どのような専門業者を過去に利用したのか、最終的にどのくらいのコストが掛かったか、利用して親切だった会社はどこなのか、SNSや掲示板を通して相談してみましょう。
同じオタク趣味の仲間同士、きっと親切に具体的な助言をしてくれるはずです。
またネット検索をして、同人活動を盛んに行っている方々が大勢集まるコミュニティサイトを覗いてみるのもオススメです。
コミュニティサイトにはより具体的でリアルな口コミが投稿されています。
ポジティブな口コミも大いに参考になりますが、時には辛口で投稿されたコメントにも目を通したいところです。
ネガティブな意見にこそ業者選びに大事な要素が詰まっており、スタッフの方のリアルな対応や最終的な費用など、ネット上だからこそ見られる貴重な体験談があります。
アドバイスをくれる専門業者やスピード印刷に定評がある専門業者
同人誌はその性質上、著作権や過激な表現について配慮しないといけない点が多々あります。
まだ活動を始めて間もない頃は、なかなか業界の暗黙のルールについて分からないでしょうが、評判の良い印刷業者が初心者へ手厚いサポートが実施してくれることもあります。
データを入稿した段階で、もし内容や表現に問題があれば、その時点で的確に指摘をしてくれる、同人世界に強い専門業者を選ぶことが、のちの安心となるでしょう。
問題が判明した時点で、業者がリテイクを出してくれれば、すぐに修正に着手でき、締め切りに間に合わせることもできるでしょう。
大型イベントが目前に迫っているにも関わらず、原稿の完成が難航しており、入稿から印刷までのスパンがとても短い、そういったピンチに遭遇することもあるでしょう。
ベテランでも、執筆活動が遅れ、納期にまったく間に合わないことも珍しくありません。
そのような危機的な状況の時はスピード印刷に定評がある専門業者に変えるのも手です。
なかには、かなり無理なスケジュールでも応じてくれる会社があります。
その分、料金は増しますが、イベント参加がとん挫せずに済むことを考えれば納得のコストでしょう。