同人誌を増刷したい!少しでも安く印刷するコツは?
一生懸命に書いた同人誌なので多くの人に見てもらいたい。しかし、予算が限られているので、部数が少なく、増刷できない。在庫切れもあるし、そういう時も考えて安く増刷する方法を知りたい。本記事では、このような悩みをすべて解決します。少しでも安くし、増刷できるコツや方法を紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
増刷・再販・改訂は何が違うの?
実際に、増刷と再販、改訂は何が違うのでしょうか。再販と改訂は似たような意味合いですが、実際には異なるものです。1つ1つ簡単に説明しますね。
増刷とは
増刷とは、同人誌の内容を変えずに印刷することです。目安の部数を印刷して、完売した時に増刷を行うケースは多いです。小説の最後のページに「初版第一印」など記載されている場合があります。
人気のある本などは、第一印と増刷した発行日が記載されています。増刷は、修正・変更がないため、素早く納品できるのが特徴です。
再販とは
次に再販とは、軽く修正して、印刷をすることを言います。修正を加えていない場合でも、再販といわれることがあります。このことから、増刷と再販の意味は同じ意味で捉えられることが多いです。
修正を加え、再販された同人誌の最後のページには「第二版」と記載がされています。とはいえ、再販と聞くと昔に完売された同人誌が復活するというシーンで多く使われますよね。その意味合いで問題はありません。
改訂とは
最後に改訂とは、修正や変更が大幅に行われ、新しく本が出版されることを言います。よく本などで「改訂版」と表紙に大きく表記され、販売されているのを見たことがある人はいるのではないでしょうか。
同人誌の場合だと、誤字脱字、内容の修正、変更だけではなく、デザインも大きく変わっているケースもあります。
同人誌を出している人は、自分の昔の作品を見て「納得いくように変更しよう」という時に使われるパターンがあります。
同人誌を増刷したい!安く増刷する方法は?
同人誌を安く増刷する方法は、下記の3つです。参考にしてみてください。
部数によって印刷する値段は変わる
同人誌を書かれている方は、見たことあるかもしれませんが、印刷にも2種類あります。印刷の方法には、オフセット印刷とオンデマンド印刷があります。どちらにもよい点と悪い点があるので、さっそく説明します。
・オフセット印刷
オフセット印刷は、大部数を印刷する場合、コストを下げることができます。大部数とは、目安としては100部数以上を印刷するケースです。初期コストがあるため、少ない部数を印刷する場面には向いていません。
しかし、印刷に均一感があり、とてもクオリティが高い同人誌を作成できます。一度版を作れば、複製できるのもオフセット印刷の魅力です。コストが少しかかっても、高いクオリティで提供したいのであれば、少数でもおすすめです。
・オンデマンド印刷
オンデマンド印刷は、オフセット印刷と違い、版を作るということがないため、小部数向きになっています。
版を作成しないことで得られるメリットは、注文から納品までの期間が短くなることです。1部だけ作ることも可能なので、人に売ることを目的とせずに、趣味で同人誌を書いている方にもおすすめです。色のムラや、細かなデザインには向いていないです。
とじ方でも値段は変わる
「中とじ」と「無線とじ」というとじかたはご存じでしょうか。同人誌で多く使われているのが、2つのとじ方です。とじ方で、同人誌を開いた時の見え方や耐久性も変わるので、ぜひ参考にしてみてください。
・中とじ
中とじとは、本の中央がホッチキスや糸でとじることです。最近ではあまり見ませんが、同人誌では多く使われています。
中とじの魅力としては、最大限に開くことができるので、ページが切れて見えないということはありません。ページ数の少ない同人誌には向いていますが、40ページを超えると、印刷所も受け付けてくれない場合があります。
・無線とじ
無線とじとは、接着剤を使用してとじることです。本屋で売っている小説や漫画も、この無線とじです。無線とじは、中とじと違い、ある程度ページ数があってもとじることができます。
持っている本を見てわかるように、2~300ページは余裕です。ほかにも、中とじと比べ強度も高く、高級感もあります。
中とじよりも、コストはかかりますが、背表紙にデザインを入れることができるので、本棚に並べる楽しみも増えます。
最大限にコストを抑えるには
ここまで印刷の種類と、とじ方の種類を2つずつ紹介していきました。
結論からいうと、オンデマンド印刷で中とじが一番コストを抑えることができます。オンデマンド印刷の説明で、色ムラや細かなデザインには向いていないと説明しましたが、技術の進歩によって、オフセット印刷に負けないレベルまで来ています。
安くて、早くて、キレイな同人誌を、今の時代だとオフセット印刷で実現できます。あくまで、コストを抑えるための方法であって、こだわりが強いのであれば、オフセット印刷の無線とじもアリです。
印刷所によっては割引が用意されていることもある
印刷所で割引が用意されているのは事実です。それにプラスアルファで比較することも重要になってきます。コストを抑えるためのポイント2つについて紹介します。
割引を活用する
狙うべき割引は「早割り」です。早割とは、早く入稿することで、大幅に安くなるサービスのことです。締め切りよりも早く入稿した時に、利用できるサービスです。
少しでもコストを抑えるために、少し頑張らなくてはなりません。イベントに合わせるために、原稿のスケジュールを立て少しでも早く入稿することが大事です。
ココで注意なのが、焦らずにしっかりと自分の理想に近い作品を作ることです。早割のほかにも、部数を増やしてくれる余部サービスや、毎月変わる月替わり割など、種類はさまざまです。自分自身でも調べて、コストを抑えてみてくださいね。
印刷所を比較する
パッと調べて出てきた印刷所が早割だからココに頼めばいいやと思うのはNGです。なぜなら、Aの印刷所が早割をしていても、Bの通常入稿が安いってパターンもあります。
早割に間に合わなくても、ほかの印刷所は早割するなど、比較しないだけで損をすることがあります。早割に気を取られすぎて、頼んだ後に、ほかが安いことに気づくパターンは避けたいですよね。
これらのことから、印刷所を比較することは、コストを抑えることにもつながつので、適当に選ばないことが大事です。
まとめ
本記事では、同人誌をどうしても増刷したい人に向けて、少しでも安く印刷を行うコツを紹介していきました。いかがでしたか。今回紹介した、増刷・再販・改訂の違いについて、同人誌を安く増刷する方法、印刷所によっては割引が用意されていることもあるなどのポイントを押さえてみてください。自分のこだわりによって印刷の仕方もとじ方もさまざまです。印刷の種類、印刷所の比較、印刷する時期を見計らって同人誌を作成することで、増刷できるようになります。同人誌を締め切りに間に合わせることで、頭がいっぱいかもしれませんが、増刷して多くの人に届けるためにも、工夫してみてください。同人誌を増刷する予定のある方は、ぜひ本記事を参考にしていただければと思います。