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無線綴じよりも丈夫な「PUR製本」とは

公開日:2020/08/01  最終更新日:2020/07/22

本は製本の方法によって、耐久性に大きな差が出る場合がありますが、より高度な製本の方法として注目されているのがPUR製本です。無線綴じよりもさらに丈夫な本を作ることができるのが特徴で、それ以外にもさまざまなメリットがあります。

接着剤の種類が無線綴じと異なるPUR製本

PUR製本とは、従来からあった無線綴じによる製本の方法をさらに進化させた方法です。そのため、無線綴じよりもさらに劣化しにくい本を作ることが可能になりました。無線綴じと共通する部分も多く、印刷した紙を重ね、背中側に接着剤をつけて接合することも無線綴じと同じです。

接着剤を使用する前の紙の重ね方も、まったく共通しています。読者が読んだときに、ページどおりの順番になるように紙を一枚一枚重ねていくのですが、紙は二つに折った状態で重ねていきます。大きく異なっているのは接合に使用する接着剤の種類です。

PURという種類の接着剤を使用して接合するのがPUR製本の大きな特徴で、PURとはポリウレタンリアクティブを使用した接着剤のことです。無線綴じで多く使用されているのはEVA系の接着剤で、これはエチレン酢酸ビニールのことです。

無線綴じでEVA系の接着剤が多く使用されていたのは、価格が安かったのでコストをかけずに本を作ることができたからです。接着剤の素材としてもEVAは優れていて、しっかりと接合することができる接着力があるので、製本にも最適な接着剤でした。

EVAにかわるものとしてPUR系の接着剤が使用されるようになったのは、PUR系の接着剤にはEVA系の接着剤にはないメリットがあるからです。どちらもホットメルト系の接着剤であることは共通していますが、ホットメルトとは一度高温の状態にして、溶かしてから使用するタイプの接着剤のことです。

加熱された接着剤は時間が経過すると再び温度が低下していきますが、温度が下がっていく過程で接着剤が固まり、同時に高い接着力が出ます。EVA系の接着剤を使用して無線綴じをする場合も、熱で溶かしてから本につけていたのですが、この工程はPUR系の接着剤を使用する場合でも、まったく同じです。

加熱された接着剤が時間の経過とともに冷えて固まるのもEVA系の接着剤と同じですが、大きく違うのは冷えて固まった後の状態です。EVA系の接着剤で接合した無線綴じの本の場合には、温度が高い環境に放置しておいた場合に、接合に使用した接着剤が溶け出してしまう場合がありました。

接着剤が溶けてしまうと、製本していた紙がバラバラになってしまうこともあるので、無線綴じで製本された本は、気温が極度に高い場所に置いておくことができないという欠点がありました。

このような欠点を克服したのがPUR製本で、PUR系の接着剤を使用して接合しているために、高温の場所に置いておいても、製本に使用した接着剤が溶けにくいという性質があります。そのために、EVA系の接着剤で接合された、一般的な無線綴じで製本された本よりも耐久性が高くなっています。

耐久性が優れているPUR製本の本

熱に強いPUR製本で作られた本は、さまざまな用途に使用できる優れた本です。PUR系の接着剤の能力が特に発揮できるのが、夏場などの気温が大きく上昇する季節です。屋外でも30度以上になる8月などは、閉め切った倉庫の中では気温が40度以上になる場合もあります。

このような環境の中で長時間本を保管しておいた場合、接合に使用した接着剤の種類によっては、接着剤が溶け出してしまう危険性があります。接着剤が溶けると本に使用している紙もバラバラになってしまいますが、このような危険性が一番高いのは、EVA系の接着剤を使用して接合した無線綴じの本です。

PUR系の接着剤を使用して製本された本ならば、夏場に40度を超える高温になる倉庫の中に保管しておいても、暑さの影響で中の接着剤が溶けにくくなっているので、保管にも適しています。夏場は倉庫以外の場所も高温になりますが、各種のイベント会場なども高温になります。

イベントで本を販売する場合などは、会場の状態によっては接着剤に影響が出ることもありえますが、PUR系の接着剤を使った本ならば、真夏のイベントにも充分に耐える耐久性があります。熱以外の耐久性に優れていることもPUR製本で作られた本の特徴で、ページを開けたり閉めたりすることを繰り返すことによる本の劣化に対しても、PUR系の接着剤は高い耐久性があります。

そのために、何度も繰り返し読まれるようなタイプの本にPUR系の接着剤は向いていて、繰り返しページをめくっても、本の状態が劣化しにくいので、耐久性が必要になる本にも使用されています。長期間保存することが必要なタイプの本にも使用されることがあり、製品の説明書などにも最適な方法です。

時間が経過しても接着剤が劣化しにくいことから、通常の本よりも長時間保管することができます。子供がよく読むような本にも使用することができ、耐久性が高いことから、子供が乱暴に本を開け閉めしても、本が壊れにくくなっています。

開けやすくリサイクルもしやすいPUR製本

PUR製本で作られた本には、通常の本よりも開きやすいという特徴もあります。無線綴じは中綴じよりも、多くの紙を使用して本を作れるというメリットがありましたが、その反面、紙を多く使用して製本すると、本の内側の部分が見えにくくなるデメリットがありました。

ページ数が多くなればなるほど、内側の部分が見えにくくなるために、ページ数の多い見やすい本を無線綴じで作ることには限界がありました。このような無線綴じのデメリットを克服したのがPUR系の接着剤で、無線綴じで使われているEVA系の接着剤よりも、本が開けやすくなっています。

ページ数が多い本でも、PUR系の接着剤を使用すれば、ページが開きやすくなるために、内側の部分もよりしっかりと見ることができます。そのために、ページ数の多い本を無線綴じで製本するときなどにも、PUR系の接着剤がよく使われるようになっています。

本のページが見やすいことが特に必要なタイプの本にもPUR系の接着剤は使用されていて、写真集などにも向いている製本の方法です。ページの内側の部分までしっかりと確認できるために、写真全体の雰囲気をより再現できるようになりました。

また、PUR製本で作られた本には環境に優しいというメリットもあり、本をリサイクルして使用するときにも再資源化が容易になりました。従来の無線綴じで作られた本の場合には、EVA系の接着剤を使用しているために、本を溶かしてリサイクルする際に、高温によって本を接合していた接着剤も一緒に溶け出してしまうことがあり、溶けた紙の中に不純物が混ざってしまうことがありました。

再生紙の品質を向上させるためにはできるだけこうした不純物が混じらないほうが良いのですが、PUR系の接着剤にはこうしたデメリットを克服できる特徴があります。高温でも紙が溶けにくいために、リサイクルで紙を溶かす工程でも、紙と一緒に接着剤が溶けにくく、溶けた紙が混じりにくくなっています。

紙と接着剤を分離することも簡単になったので、より品質の高い再生紙が作れるようになりました。質の高い再生紙を作れるようになれば、再生紙を利用して作ることができる品物の種類も増やすことができるので、PUR製本は環境保存という面からも優れている製本の方法です。

 

PUR製本は、従来からあった無線綴じの製本方法をさらに進化させた製本技術です。二つ折りにした紙を重ねて、背中側に接着剤をつけて接合することは無線綴じと同じですが、違っているのは接合に使用する接着剤の種類です。

PUR系の接着剤が使用されているのがこの製本方法の特徴で、従来の無線綴じではEVA系の接着剤が広く使われています。PUR系の接着剤は高熱に強く、本が開けやすいことや耐久性が高いことが特徴で、紙のリサイクルにも適しています。

 
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