同人誌を印刷する前に試し刷りをすることは可能?
同人誌の仕上がりはどんな感じになるのか気になるかと思います。
紙やインク1つでも大きく作品の雰囲気が変わります。
そのようなときは「試し刷り」が便利です。
イラストの校正のために一度色合いを確認できる、大変便利なシステムです。
試し刷りを行っている業者を探す
「同人誌 試し刷り」や「見本」で検索をすると、数多くの印刷業者が試し刷りを実施しています。
価格帯は送料込みで数百円~数千円まで、その内容は様々です。
例えば送料が無料で一冊分まるまる印刷してくれ、表紙もフルカラーで刷ってくれるところがあります。
中には、サンプルを気に入って、そのまま同じ業者にお願いする場合、サンプルにかかった料金分を、そのまま本刷りの値段から差し引いてくれるところもあります。
大体のところは、本文の数ページを刷り、表紙も本文も同じ用紙で断裁無しの冊子を送料込みで送ってくれるところ、サンプルと本刷りの料金は別であることがほとんどです。
例えば、表紙1枚と本文2枚(4ページ分)で断裁がなしの状態で、送料込みでのサンプルを郵送してくれる業者がいたります。
その代わり、アンケート回答や業者の宣伝を、ツイッターでつぶやくなとの条件があったりします。
条件を満たすことで用紙が変更できたり、送料が無料になったりする特典がついていたりする場合もあります。
そういったキャンペーンを利用すれば、比較的安く済むかもしれません。
業者側によって送料も大きく変わりますが、印刷料金よりも送料の方がかかってしまうこともしばしばのようです。
送料込みの試し刷りの値段は約200円~1000円程で、数ページで1000円もかかるとなると、かなり高い気がしてしまいます。
送料と同じ値段で、一冊500円程で同人誌が作れる業者もあるので、もし一冊見本が欲しい方は、本刷りを一冊のみお願いするのも手です。
試し刷りをしてくれる業者の中には、サンプルとなる冊子の一部を、複数枚刷って送ってくれることがあります。
サンプルの印刷形式はオンデマンドよりも、ややオフセットが多い傾向にあります。
オフセット刷りは時間がかかりますが、仕上がりの再現度が高く、くっきりと線が出るのが特徴です。
サンプルの作成に向いています。
オンデマンド刷りは安価で早く仕上がるので、データ入稿する方はこちらの方が楽かもしれません。
オンデマンド側にもサンプルのサービスを実視しているところもあるので問い合わせてみましょう。
試し刷りの最大理由は色の仕上がり確認するため
何故サンプルを確認する必要があるのかといいますと、色を表現する方法で出来上がりに違いがでるからです。
イラストをデジタルで描いている方は、photoshopやillustrationの作業ツールを使って、かつRGBかCMYKと呼ばれる、二種類のどちらかで描いていると思います。
この二つの手法は色の明るさや暗さがそれぞれ違います。
RGBはRed(赤色)とGreen(緑色)、Blue(青色)の3つの色を基本に、これらを組み合わせて色を作ります。
CMYKは減色混合と呼ばれ、Cyan(水色)、Magenta(ピンク)、Yellow(黄色)、Black(黒色)の4つの色を基本に、混合された色からなります。
刷りを行う際は、このCMYKが使われることが多いです。
photoshopを使ってRGBで描いている方は、イラストデータをCMYKに変更して入稿しなくてはいけません。
変更することにより、色味がくすんでしまったりしてしまうことが多々あるのです。
特に原色はかなり暗くなってしまうので、色付け作業に苦戦してしまう方もいます。
鮮やかな配色を使う方は、念入りな確認が必要になってきます。
それを防ぐために、RGB内のCMYKプレビューという設定をして、最初からCMYKを作る方もいます。
ですが、こちらはかなり慣れた人に向いている作業なので、モニターのキャリブレーション化(ディスプレイや色の再現度を正しく、本来の色調に調整する設定のことで、これをするにはカラーマネジメントができる対応のディスプレイを使わなくてはいけません)や、カラーチャートの見本などを理解しながらやらないと正確な色がわかりません。
ですが、これが一人で作業可能であれば、刷り上がりの色の差を減らすことができます。
カラーチャートは画材屋さんで売っていたり、有志の方がネット上で提供してくれていたりします。
これを見ると色の違いが一目瞭然です。これらを知った上で、どうしてもわからない方や自信がない方は、業者側でRGBからCMYKに変更してくれるサービスがあります。
また色校正をしてくれるサービスもあるので、心配な方はこちらを利用するのが無難かもしれません。
刷りサンプルは業者によって出来具合が異なる
自分の作品の完成した状態を一度確認したい場合、サンプル確認は有効ですが、業者によって出来上がり具合が異なります。
アナログイラストより、デジタルイラストであれば尚更です。
使用しているインクのメーカーや印刷機、紙の種類が変わるからです。
一番は紙で鮮やかさが決まるので、お金はかかってしまいますが、複数社にサンプルを依頼すると、かなり参考になります。
ちなみに試し刷り後は、元のメディアもサンプルと一緒に返送されます。
なので返されるまで日数がかかるので、余裕を持って送りましょう。
メディアはコピーしたものを送るようにすると、郵送トラブルが起きたとしても安心です。
しかし必ずバックアップはしておきましょう。
経費を気にしてコンビニや自宅のコピー機を利用して、確認する方もいますが、これはおすすめしません。
こちらは個人でコピー本を作るときには安くなります。
市販のコピー機は、業者の印刷機とは種類が違うので、製本刷りを依頼するなら、できれば業者にサンプルをお願いした方がいいです。
同人誌を一発入稿で発注して、後で希望の出来具合とはかなり違ってしまったということがないようにサンプルは重要です。
サンプルを欲しい方向けに、クーポンやキャンペーンを実視している業者はあります。
クーポンの配布やキャンペーン期間など、自分が気になる業者のHPをよくチェックをして、見逃さないようにしましょう。
また、実際にサンプルを依頼した方の意見や口コミを聞くと、ある程度依頼したい業者を絞れます。
試し刷りしたサンプルだけでなく、刷りに使用する紙も郵送してもらえる場合があるので、イラストと相性のいい紙を選べます。
自分の好みに仕上げてくれそうな業者を目利きすることも大切と言えるでしょう。