写真集の同人誌の印刷紙の選び方と注意点
一般的に同人誌といえば漫画が中心ですが、漫画以外にも様々なジャンルがあり写真集もそのひとつです。写真集を出す場合には、同人誌であっても印刷する紙にこだわる必要があります。現在では個人でも出版されているようなレベルの印刷を依頼することも可能ですが、その仕組みを知っておくことが印刷会社に依頼するときにも必要となってきます。
もくじ
同人誌を作るための方法と売る方法
同人誌を作る方法自体はそれほど難しいものではなく、ジャンルを決めて原稿を作ることです。現在ではパソコンを使って簡単に行うことができるようになっていますし、場合によっては業者が代行してくれるところもあります。
しかし基本的に同人誌の場合には製作者が編集まで行い、最後に印刷業者に印刷してもらうというのが一般的ですから、少なくとも印刷段階の原稿を作れるようにならなければなりません。 写真集の場合にしても高品質なものにしたければそれなりのスペックのパソコンが必要ですし、画像編集ソフトも必要となってくるのでこれらの導入だけでもかなりの費用がかかります。
一方で作った同人誌を売る方法はジャンルに合った即売会に参加すれば簡単に行うことができますし、現代では通販を仲介してくれるサイトもあるので、それらを通して販売するというのも手段のひとつです。もちろん自らがインターネット上でサイトを作って販売するという方法もありますが、この場合にはお金のやり取りをしなければなりませんから、そのあたりの知識も必要になってきます。
写真集を即売会で頒布することも可能
即売会は全国の都市部で何らかの形で開催されていますが、参加する場合の条件としてはそのジャンルに合ったものである必要があります。基本的には漫画が中心で、広く知られるところではコミックマーケットやコミケットなどがあり、これらは多くのジャンルで参加することが可能です。
特定の漫画やアニメを主題とした即売会もあり、そのような場合にはその漫画やアニメに関係する写真集であれば参加することができます。 一方で写真集といっても様々なジャンルがあり、いわゆるサブカルチャーについてのものであればコスプレ集などが該当します。風景などの場合には、これらのジャンルに参加するというのは難しいでしょう。
全体的には少ないですが、写真集専門の即売会があるのでそこで頒布するのが一般的な方法になります。このような場合には多くの場合にはオールジャンルで行われることも珍しくなく、自身が撮影した写真をもとに作った写真集を同人誌として頒布することができますし、また同じ趣味を持つ人たちと出会うことができるものです。
印刷業者に依頼するときの注意点
同人誌を作るときに注意しなければならないのが印刷業者との関係で、信頼できるところを選ぶ必要があると同時にその仕組みを理解しておくことが不可欠です。現在多くのパターンとして見られるものは、インターネットを使ってデジタル入稿し、印刷されたものを宅配便で送ってもらうという方法になります。宅配便を送ってもらう先は即売会場を指定することもできるので、そのような場合には重たい冊子を持ち歩く必要がなくなり労力が軽減されます。
基本的にはコストを抑えるためにデジタル入稿が中心となっていますが、これは依頼する側がその仕組みを知っていなければ利用できません。近年ではPDFファイルなどを使って入稿することが可能となっていますが、写真集を作るような場合にはPhotoshopなどの専用ソフトの保存フォーマットを使って入稿した方が思った冊子を作ることができます。
しかし、パソコンで見ている画像と実際に印刷したものは違いが大きく出ることがあるため注意が必要です。そのため、十分に画像を調整できるスキルが必要となります。
印刷にこだわるなら紙のことを知っておく
同人誌に限らず本を作る時には、紙とインクを使って冊子が作られ作品として表現されます。インクについては業務用で使っている場合にはそれほど大きな違いはありませんが、業者によって共通しているものに紙の種類があります。種類としてはコート紙やマット紙、上質紙のほかアートポストなどがあります。
このうちアートポストは表紙に使われる厚みのある紙で、これを利用するだけでもイメージを大きく向上させることができます。写真集の場合にはインクの発色の良いコート紙が適しており、出版されている写真集もコート紙で作られているものです。手触りはツルツルとしており写真のような仕上がりとなるので、写真を使った冊子を作る上では欠かせない紙ですが、上質紙などと比べるとコストが高くなってしまいます。
上質紙でも写真を印刷することは可能ですが発色がやや劣るので、写真を主題とした同人誌を作るにしてもコート紙を使った方が見栄えがよく、手に取った時に買ってもらえるチャンスを高めることができるといったメリットがあります。
費用の相場と人気の本の規格は?
同人誌に限らず印刷物を作る時には、業者に依頼すると部数によってその価格が変わってきます。しかし最低料金というものがありますから、一般的に写真集の印刷の場合には1冊あたり500円程度が相場で、最低印刷数が50冊の場合であれば25,000円が最低限必要となる料金となります。これは他の同人誌でも同じで、基本的に印刷を依頼した場合にはこの程度の出費は必要となります。
写真集の人気の規格は、リーズナブルに始めるのであればB5サイズで表紙がアートポスト、中身がコート紙を使ったものが一般的です。もちろん本格的な大判の本を作ることも可能ですが、1冊あたりの単価は非常に高価となってきますし、重さもあって即売会で売るといった場合には荷が重たいものとなってしまいます。
同人誌の場合には比較的コンパクトに収めたものが人気で、大きくてもA4サイズ程度が最も適していますし、それよりも一回り小さいB5サイズが主流となっているので、それらの規格に合わせたものを作った方が売れやすいメリットがあります。
同人誌を売るための工夫を知っておく
同人誌を売るための工夫としては、参加する即売会のジャンルが合っているかどうかというのがポイントになってきます。即売会で同人誌を買ってもらうためには参加している人が同じ趣旨を持っていることが欠かせない要素であるため、初参加でも買ってもらえるチャンスを大きく広げることができます。
一方で、今はインターネットという便利なツールがあるので事前に知ってもらうということが可能ですから、それらを活用してイベントに参加することを告知したり、専門店に委託販売している場合にはそれらを宣伝するといったことが売るための工夫になります。
実際に同人誌を作る時にはそれ相応のお金が必要となりますし、即売会や委託販売などで売ることができないと在庫として抱えてしまうことになります。しかし、ある程度の数を用意しなければ費用を抑えることができませんから、積極的に販売するような工夫をする必要があります。また続けることによってスキルも高まりますし、多くの人と知り合うことができるので趣味を広げることもできるのです。
同人誌の中でも写真集は、比較的印刷に気をつけなければならないジャンルです。特にコストがかかってしまうので十分に考えて同人誌を作る必要がありますし、印刷業者に依頼する場合にも希望する冊子を作るための知識は有していることが必要になります。コストを抑えるにしても、最低限のものを使わなければ満足のいくものを作ることはできません。