本名は恥ずかしい…同人誌のペンネームやサークル名はどう決める?
同人誌を作って即売会に参加するときは、サークル名&ペンネームを決めましょう。クリエイターにとって、ペンネームやサークル名はとても大切なもの。しっかり考えて、あとで変えることのないようにしたいですよね。では、ペンネーム&サークル名はどう決めればよいのでしょう?後悔しない決め方のコツを紹介します!
ペンネームの決め方
ペンネームとは、執筆活動をするうえで使用する作者名のこと。『筆者』と呼ばれることもあります。小説家・漫画家・イラストレーターなど「書く・描く」ことを生業とした方は、ペンネームを持って活動されることが多いです。
プロのなかには、本名で活動される方もいますが、多くがペンネームを使用していると考えてよいでしょう。ペンネームはもう1人の自分と同じ。熟慮のうえ、長く使えて愛着も沸くペンネームを考えましょう。
基本的にはどんな名前でもOK
基本的にペンネームは好きな名前を名乗れます。
- 本名で名乗ってみたい憧れの名前
- 自分が好きなものをアレンジしてみる
- あだ名をペンネームにする
- 響きのよい音・語呂を意識する
- 姓名判断で決めてみる
何でもOK。プロの漫画家さんのなかには「漫画家として生きて行く覚悟をペンネームに込めた」という方や「自分の生き方を名前に込めたかった」という方もいます。かの有名な漫画家さんも、大好きな昆虫から着想を得てペンネームを決めました。このように、好きな物からペンネームを決めることはよくあります。
ペンネームはもう1人の自分を作るチャンスでもある
ペンネームの決め方はそれぞれで、なかには「適当に決めたものを長く使用している」という方もいますが、せっかく名前を考えるのなら、自分の人生観や哲学を込めて見てはいかがでしょうか。
「名前は親からの最初のプレゼント」という言葉があります。対してペンネームは「自分が自分の意思で決めるもの」であり、自分を表現できる手段ともいえます。自分の生き方・考え方・願い・好きなことを、自分の名前に込めてみませんか?
ペンネームは作家のイメージに直結します
ペンネームのイメージは、作家さんの印象を決めるものになります。たとえば、画数が多い感じを並べたペンネームだと「文学的思考が強い」「こだわりが強い」「知的」という印象になるでしょう。
対して、ひらがなだと「優しい」「可愛らしい」「柔らかい」というイメージになりやすいです。「見る人にどんなイメージを与えるのか」を考え、決めることも大切です。あまりにも長いペンネームだと「配慮がない」というイメージになりかねないので、そこも注意したいですね。
サークル名の決め方
サークル名は、パンフレットに記載したり印刷所に伝えたり、何かと外で使用する機会が多いものになります。できれば覚えやすく、慣れ親しんでもらえる名前にしたいものです。また「誰に見せても恥ずかしくない名前」を意識することも大切です。しっかりと検討したうえで、決定することをおすすめします。
ペンネームと関連のある名前にする
何かしらの形で、ペンネームと共通点のあるサークル名だと覚えやすいです。「あんこ」なら「和菓子屋」と名付ける様な感覚ですね。関連性を意識すると、見る方もペンネーム&サークル名を覚えやすくなります。とくに、コミケのような大イベントでは、1ジャンルに数百ものサークルが参加することも珍しくありません。そのなかで、少しでも覚えてもらえるように工夫を凝らしたいですね。
カタカナ・ひらがなを入れてみると覚えやすい
感じや英語のサークル名はとても格好よいですが、一歩間違えると「読みにくい」「覚えにくい」という印象を与えてしまいます。カタカナやひらがなを一部でも入れると、馴染みやすいものになるので意識してみてください。
ペンネームやサークル名を決める時の注意点
ペンネームもサークル名も、基本的には自由に決めて、好きな名前を名乗ることができます。しかし、注意点もあります。ここで誰かを不快にさせてしまうと、サークルの好感度や売上に影響するかもしれません。長く親しまれるサークル名&名前を目指すためにも、以下の点に注意しましょう。
ペンネームの決め方に決まりごとはないけれど
「好きに名乗ってよいからこそ、モラルが問われる」というものでもあります。ペンネームを決めるときは、以下の点に気を付けましょう。
・既存の作家さんと同じ名前・元がすぐに思いつく名前
・漫画や小説など、著作物に出てくるキャラクターの名前
・反社会的な人物を思わせる名前
・口にすることをためらうような、卑猥な名前
これらの点には注意が必要です。人の権利を侵害したり、誰かが聴いて嫌な気持ちになったりする名前は避けましょう。逆に、ここにさえ気を付けていれば、ペンネームの付け方は自由です。
ペンネームはずっと使うかもしれないもの
ペンネームを付けるときは「この名前をずっと使うことになるかもしれない」と念頭に置き、長く使用できるものにしましょう。同人活動をされる方のなかには、スカウトをきっかけにプロデビューされる方もいます。
実際に、何人もの方が同人作家からプロに転向もしています。そのときに、プロでも使用できる名前にしておくと、同人活動でのファンにも目につきやすくなるでしょう。
もちろん、プロと同人活動で名前を分ける方もたくさんいます。ただし「共通して同じ名前を使いたい」となったときに、出版社からNGだといわれたら、残念ではないでしょうか。そのようなことを避けるためにも、慎重に決定することをおすすめします。
サークル名は公に見せることが多い
サークル名も、基本的にはペンネームと考え方は同じです。しかし、ペンネームと決定体的に違う点は「不特定多数に見せる機会が圧倒的に多い」という点です。
たとえば、コミケをはじめとする同人誌即売会に新刊を搬入する場合は、印刷所にサークル名を伝える必要があります。また、搬入や搬出の時も、サークル名とスペース番号を宅配便伝票に記入します。配達員さんは一般人ですから、見られても困らない名前にする必要があります。
絵文字は使用しないこと
ペンネームやサークル名を決めるときは、絵文字の使用を避けましょう。NGとされていることが多いです。絵文字は環境依存文字になり、表示が変わるためです。運営側がパンフレットにサークル名を記載するときに、絵文字が入っていると困ってしまいます。同人誌即売会にお客さんはいません。全員が参加者です。ルールを守ったペンネーム&サークル名を選びましょう。
長すぎる名前&サークル名は避ける!
長すぎるペンネーム&サークル名は覚えにくく、あらゆる面でマイナスになります。せっかくファンができても、名前が長くて呼びにくいために、無駄な気苦労をかけてしまうこともあるでしょう。できれば覚えやすく、短めに抑えたいものです。
同人活動を長く続けていると、サークル名やペンネームで呼ばれることも多いもの。とくにファンができると、ファンレターや差し入れのメッセージに、サークル名&ペンネームが書かれています。
そのような経験が、サークル名やペンネームを一層愛着あるものにしてくれるでしょう。そのときに「やっぱり名前を変えたい」ということがないように、いくつかの候補を考えて慎重に選びたいものです。
せっかく浸透したサークル名&ペンネームを変えるのは、とても勇気が要ることです。そういう意味でも、熟慮のうえでの決定が必要になるでしょう。堂々と名乗れて、自分の気持ちも明るくなるような、素敵な名前を考えてみてくださいね。