文庫本サイズの同人小説を作ると印刷費はどれくらいかかる?
これから文庫本サイズの同人小説を発行したいと考えている人に、今回の記事はおすすめです。文庫本サイズは、まるで商業出版したときのような達成感と満足感を得られるでしょう。しかし、興味はあるものの印刷費が高額になるのではないかと懸念している人もいるでしょう。今回の記事を参考にして出版準備を整えてください。
文庫本サイズの同人小説の魅力とは
商業出版の文庫本と同じ満足感を得られるでしょう。
書店で販売されているような同人誌を制作できる
まるで書店で販売されているような文庫本のような仕上がりになります。そのため、商業出版されている文庫本のような満足感を得られるでしょう。
自分だけのオリジナル本を販売したいと考えていた人にとって、夢のような瞬間になるでしょう。
手に取りやすいサイズ
そこまで大きくない大きさなので、手に取りやすいサイズとなっています。ちょっとしたお出かけのときに手に忍ばせておけるような大きさになっています。また、ズボンのポケットにも収まるサイズとなっているので、荷物になりにくいでしょう。
長時間読んでも疲れにくい
大きさが大きい書籍や、分厚い書籍は読んでいると腕が疲れてくることがあります。文庫本サイズであれば、長時間読んでも疲れにくい特性があるので、時間を気にすることなく読書を楽しめるようになっています。
電車の移動時間やちょっとしたお出かけのときに気軽に楽しめる魅力が詰まっているといえるでしょう。
おしゃれな印象を与える
分厚い書籍は真面目そうな印象や難しそうな印象を見ている人に与えますが、文庫本サイズはあまりそのような印象を抱かれません。
趣味の世界を楽しんでいるような印象を与えられるので、自分の個性を同人小説に映し出しているような感覚になります。
文庫本サイズの同人誌を作ると印刷費はいくらになる?
印刷費は納期によって大きく変動します。
ページ数が多くなると印刷費も高くなる
文庫本は印刷費が高いと考えている人もいるでしょう。しかし正しくは、ページ数が多くなると印刷費も高くなるということです。
文庫本は一般的にページ数が多いので、ある程度の費用は発生すると考えておくとよいでしょう。
サイズA6で100ページの文庫本の場合
こちらは納期によって印刷費が変動します。ある企業で作った場合の具体例を紹介します。まず、10営業日で納品する場合は150冊で4万円~、300冊で6万~、500冊で9万~となっています。
次に、3営業日で納品する場合は、普通の料金よりも高額になります。150冊で7万円~、300冊で10万円~、500冊で14万円~となっています。
納期に余裕を持つことで費用の負担を軽減できるので、少しでも利益を生み出すためには、この点に着意して取り組みましょう。
サイズA6で200ページの文庫本の場合
こちらも納期によって印刷費が変動します。まず、10営業日で納品する場合は150冊で9万円~、300冊で11万円~、500冊で15万円~となっています。次に、3営業日で納品する場合は150冊で14万円~、300冊で18万円~、500冊で24万円~となっています。1週間納期を早めるだけで5万円以上も費用を負担することになるので、時間には余裕を持ちましょう。
サイズA6で300ページの文庫本の場合
こちらも納期によって印刷費が変動します。まず、10営業日で納品する場合は150冊で12万円~、300冊で16万円~、500冊で21万円~となっています。
次に、3営業日で納品する場合は150冊で20万円~、300冊で26万円~、500冊で34万円~となっています。印刷代金だけで高額になるので、売上を確実に出せるように工夫しましょう。
文庫本サイズの原稿を作るときのポイント
いくつかのポイントを紹介します。購入者に最後まで作品を読んでもらうことが目的なので、購入者の気持ちに寄り添いましょう。
1ページの文字数は500~700字程度にする
あまりにも文字数が多いと文字が小さくなってしまいます。すると、視力の悪い人や長時間読書している人が読みにくくなってしまうので、1ページの文字数は500~700字程度にしましょう。
現在自分が所有している文庫本の文字数をカウントしてみて500~700文字程度であれば、そちらのレイアウトを参考にするとよいでしょう。反対に、あまりにも文字数が少なすぎると読みにくくなってしまいます。そのぶんページ数も増加してしまうので、かえって文庫本の厚みが増してしまいます。
どのような同人誌を完成させたいのか具体的にイメージしておくと、スムーズにレイアウトを作れるでしょう。
余白をきちんととる
1ページの文字数を適切にすることは大切ですが、余白もきちんととる必要があります。文庫本は、ページ数が多くなってしまいがちなので、時間をかけてゆっくり読み進めていくスタイルになります。
そのため、いかに購入者に疲労を蓄積することなく最後まで作品を楽しんでもらうのか考えなくてはいけません。そのためにも、綴じ代に近い場所に記載されている文章が読みにくいことにならないように配慮しましょう。
ページの外側にも小指を置けるようなスペースを設けるようにします。ページの外側はページをめくりながらでも読書を継続できるように心がけます。
一般的に、綴じ代に近い場所の余白は15~20mm、外側にも余裕を持って余白を設けるようにすると、ストレスを感じることなく、疲労が蓄積することなく読書を最後まで楽しめる様になっています。
購入者の気持ちに配慮するだけで、文庫本を快適に読めるようになるので参考にしてください。
書籍用紙72.5K
1ページの文字数と余白はほとんどの人がきちんと考えられるようになっていますが、用紙については盲点となっている場合がほとんどです。モノクロなので用紙は適当に選択して問題ないと考える人がいますが、それではいけません。
用紙にはさまざまな種類があります。厚みがある用紙から薄い用紙、白色の用紙から少しカラーが入った用紙などが提供されているので、まずは目で見て手で触れて確認しましょう。
実際に同人小説を購入した人が、目で見て手で触れることになります。購入者と同じ動作を行うことで、自分の作品に適しているものが分かるはずです。
また、このような細かい心配りができると、作品に対する好感度がアップします。すると、次回の作品を購入してもらえる可能性もあるので、手間をかけることを忘れないようにしましょう。
薄い同人誌の場合
ページ数が少ない同人小説の場合、厚みがある用紙を選択しましょう。また、真っ白な用紙でも問題ありませんが、長時間読書することを想定すると、目に優しいクリーム色の用紙を選択するようにします。
厚い同人誌の場合
ページ数が多い同人小説の場合、厚みがある用紙ではページをめくりにくくなってしまうので適していません。こちらの場合は薄い用紙を使用しましょう。
薄い同人小説の場合と同じく、長時間読書することを想定して、目に優しいクリーム色の用紙を選択するようにします。
そのほかのおすすめの用紙
書籍用紙72.5K以外にも、淡クリームキンマリ72.5kg、美弾紙ノヴェルズなどもおすすめです。琥珀色やクリーム色などのおしゃれな色の用紙もあるので、作品のイメージと照らし合わせながら用紙を選択すると楽しいでしょう。
まとめ
文庫本サイズの同人小説は印刷費が高額になるのではなく、文庫本サイズはページ数が多くなるので印刷費が高額になると覚えておきましょう。しかし、同人小説をたくさん出版すればするほど売上がアップするので、どのように利益を生み出すのかシミュレーションしながら取り組むとよいでしょう。用紙にもこだわってみてください。