同人誌印刷業者に依頼するとどのようなオプションが付いてくる?
同人誌を印刷するときには冊子の制作を専門として取り扱っている業者に依頼するのが一般的です。
通常は料金プランをいくつかの候補の中から選べるようになっていて、その中で標準となっているサービスを受けられます。
それに加えてオプションとして選べるサービスがありますが、どのようなものがあるのでしょうか。
標準メニューの典型例と違いを知ろう
同人誌の印刷を依頼するときには標準メニューとしていくつかの選択肢があり、その選び方に応じて付けられるオプションにも違いが生じます。業者によって標準メニューの区分にも違いはありますが、大まかには色数、ページ数、ページサイズといった点から分類されているのが通例です。
対応できる部数によってプランを変えてあることもあり、小ロットの場合と大ロットの場合で単価がかなり変わることもあるので注意したほうが良いでしょう。また、オンデマンドに対応しているかどうかを標準メニューの時点で区分していることも多くなっています。
綴じ方についても無線綴じ、中綴じ、折り綴じといった選択肢があることが多く、どのメニューを選んだかによって決まる仕組みになっているケースがほとんどです。この他にも表紙と中身で仕様が異なることが多いため、それぞれに対して色数や紙質などを選べる仕組みになっている場合が多く、これらを組み合わせてみると無数のプランがあるのは明らかでしょう。
ただ、通常はパッケージ化されていて、このプランであればページサイズはA4かA5かB5から選べる、このプランならオンデマンドも通常の方法も自由に決められるといった形で幅を持たせてあります。つまり、どんなパッケージになっているかで標準のプランに含まれているオプション部分が決まると考えられるでしょう。
この枠内に入っているものであれば、どれを選択しても追加料金がかかることはありません。一般的にはオプションを選ぶと追加料金がかかる仕組みになっているので、選びたいものがたくさんあるときには全てパッケージ化されているプランを探すようにするのが賢明です。
代表的なオプションを知っておこう
どのようなオプションサービスが選択肢として与えられているかは業者によって大小の違いがあります。ただ、全体としてのトレンドがあるので、どんなサービスを選べる可能性が高いかを知っておきましょう。
大まかには印刷内容に関わるものと納品に影響するものの二つがあります。わかりやすいのは納品に関するもので、基本的には選んだプランごとに標準の納期が決まっていますが、そこから変更を申し出ることが可能です。
例えば、スピード納品を依頼できる場合があり、通常の納期よりも数日早く納品してもらえる代わりに追加料金がかかる仕組みになっています。逆に、通常の納期よりも長くする代わりに割引になるというシステムも存在していて、あえて指定せずとも締切日よりも早めに入稿するだけで適用してもらえるのが一般的です。
一方、納期だけでなく納品方法についても選ぶことができます。標準サービスとしては指定した住所に送付してもらうか、店頭まで受け取りに行くという形になっている場合がほとんどです。しかし、同人誌の場合には制作に携わったメンバーそれぞれに送って欲しいということもあれば、販売するイベント会場で受け取りたいということもあるでしょう。
複数の届け先を指定できるサービスもあり、一つ増やすごとに一定の送料を負担するという形になっているのが通例です。イベントに出展することが決まっている場合には、その会場に送り届けてくれる業者もあります。
さらに、分納にも対応している業者があり、複数のイベント会場に送ってもらうことも可能です、大ロットで発注したほうが単価が安くなるのは確かなので、たくさん売れるという見込みがあるなら分納してもらうのも検討してみると良いでしょう。
印刷に関するオプションとして色や用紙を変更したり、特殊加工を施したりするものがよく知られています。インク色として表紙には黒を使うのが標準になっていたとしたら、それ以外の色を指定できるようにするために若干の費用がかかる場合があるのです。用紙についても例えば表紙の場合にはホワイトポストなどがよく用いられていますが、タントなどの異なる用紙に変えて単価を抑えたり、高級感を出したりすることができます。
色数が標準は一色なのをフルカラーにしたり、一色だけ追加したりすることも可能です。加工方法についても表紙ではクリアPP加工をすることが多いですが、マットPPにしたり、ホログラム加工をしたり、ニスを塗ったりするようなさまざまな変更ができます。
加工については業者によってできることにかなり違いがあるので、こだわりがあるならその方法に対応している業者を探し出すようにしましょう。表紙を例にして説明をしてきましたが、中身についても同様に色や用紙などを変更可能です。
また、口絵を挟み込む、遊びのページを挿入する、ポスターや袋とじなどを入れるといったことにも対応してもらうことができます。切り取り線を入れてアンケートなどに答えてもらえるようにしたり、スリットを入れたりするような加工もできる業者があるので、こんなことをして欲しいというものがあったら相談してみるのが賢明です。
オプションも含めて相見積もりをしよう
同人誌を作るときには満足できる仕上がりにしつつ、できるだけ安くしたいというのがもっともな考え方です。さまざまな観点からオプションを選ぶことができ、その選び方次第で完成度にも大きな差が生じるのも明らかでしょう。
ただ、いろいろなものを選んで行くとだんだんと費用がかさんでしまいがちなので、必要なものを取捨選択することも重要になります。そうして絞り込んだうえで相見積もりをして少しでも安く仕上げられるようにするのが大切です。
業者によって何が標準メニューに含まれていて、何が別途有料で申し込まなければならないかが異なります。単純に標準料金がいくらと明記されているかだけで比較してはならず、必要な有料サービスも含めた料金で安いところを探すのが肝心です。
この条件は満たしていて欲しいというものを列挙していき、それらを全て含めた料金がいくらになるかを見積もってもらいましょう。そして、数社から見積もりを取って比較するとコストパフォーマンスが良いところが見つかります。
あとから次々にオプションを追加していくと、実は他の業者のほうが安かったという状況に陥る可能性もあるのは確かです。まずは最初に満たしたい条件を明確にして相見積もりをするように心がけましょう。
同人誌の印刷業者では標準メニューを決めていて、自由にプランを選んで申し込めるようになっています。それに加えてオプションを付けられるようになっていますが、何がその料金内で選択可能かは業者によってもプランによっても異なるので注意が必要です。
選択肢には大まかには印刷内容に関わるものと納品に関わるものがあり、追加料金を支払うものもあれば、選ぶことで条件を満たすと安上がりになるものもあります。その組み合わせや料金体系次第でコストパフォーマンスは大きく変わってしまうことは否めません。
オプションも含めたトータルの金額で複数の業者から見積もりを取って比較し、安くても納得できる品質の同人誌を仕上げてもらえるところを見つけ出しましょう。