合同誌って何?合同誌制作時にありがちなトラブルや対策も解説!
これから合同誌を制作したいと考えている人に、今回の記事はおすすめです。そのなかでも初めて合同誌を制作する人は参考にしてください。個人誌とは異なり、複数のメンバーが作品を持ち寄るので、達成感や満足度が高まるぶん、トラブルに巻き込まれる可能性もあります。充分注意しましょう。
合同誌とは?通常の同人誌と何が違うのか
個人誌との違いを見ていきましょう。
個人誌との違い
自分で作品を制作して販売するのが個人誌です。合同誌は、複数の人が作品を出し合って販売する同人誌のことです。ほとんどの人は、個人でイベント会場や通販サイトなどで同人誌を販売していますが、合同誌のように複数のメンバーの作品を扱っているものもあります。
また、ゲストに原稿を制作してもらい、そちらの作品を個人で販売する場合も個人誌となります。あくまで、執筆者が1人の場合は個人誌となるのです。複数のメンバーが作品を持ち寄るので、いくつかの決まりごとを事前に考えておく必要があるので注意しましょう。
彩りのある作品に仕上がるメリットがある
複数のメンバーが作品を持ち寄るので、彩りのある作品になります。それぞれの個性を活かして1つの形になるので、個人誌で作品を販売するよりも個性が際立ちます。よいインパクトを与えられるでしょう。
ページ数を増やせるメリットがある
自分だけで作品を制作する場合、1人で制作できるページ数に限りがあります。そのため、書籍のボリュームが出せなくて困っている人もいるでしょう。合同誌は、複数のメンバーが作品を掲載するので必然的にページ数が増えます。
そのため、個人誌のように1人でページ数を増やすために必死に頑張る必要はありません。書籍にボリュームが生まれると、購入者も制作者も満足度が高まるでしょう。また、イベント会場などで販売するときに、書籍にボリュームがあるので、ほかの作品よりも目立つ効果があります。
参加者の間で交流が深まるメリットがある
これまで個人で活動していた人は、複数のメンバーと交流することで、このような仕事の仕方も悪くないと思えるようになるでしょう。また、個人で活動していると、参加者と協力することや自分が助けてもらう経験をあまりしません。
ほぼすべてのことを自分でしなければいけないので、このような機会は貴重でしょう。また、参加者の間で交流が深まるメリットだけではなく、自分の能力を高められるメリットもあります。
自分の得意ジャンルのレベルを高めることや、それまであまり取り組んでこなかったジャンルに触れられるのも、参加者と協力して作品を作り上げていくからこそ生まれる効果といえます。
費用がほとんど発生しないメリットがある
デジタルイラストを描く人は、印刷費用を負担する必要がありません。また、アナログ原稿を描く人も、スキャンしてデータで送るだけなので費用の負担を抑えられます。ただし、主催者から支持がある場合はこの限りではありません。必ず確認してください。
新刊を受け取れるメリットがある
作品を寄稿した後に新刊を受け取れるメリットがあります。主催者から謝礼というかたちで受け取る場合がほとんどです。自分が制作した作品を受け取れるので、作品が自分の名刺代わりになるでしょう。また、複数の人と作品を発表しているので、社会的な信用度が高まるでしょう。
合同誌制作で起こりがちなトラブルとは?
さまざまなトラブルが発生しています。
SNSを巡るトラブル
主催者がSNSを巡るトラブルに巻き込まれることがあります。トラブルの度合いにもよりますが、最悪の場合は合同誌の販売中止や、イベントの中止にもなりかねません。
合同誌のイベントや販売を本当に心待ちにしているファンや関係者もいるので、そのようなトラブルに巻き込まれたくありません。しかし、過去にそのような事例があるので、充分注意する必要があります。
サークル内の人間関係のトラブル
人間関係は複雑なので、複数の作品を持ち寄るときにトラブルに発展する場合があります。とくに、サークル内での揉め事は発生しやすいので気を付けましょう。普段から信頼関係を構築できていれば、作品を持ち寄って合同誌として販売してもよいでしょう。
あまり信頼関係を構築できていない場合は、今回は合同誌のメンバーに加入しないなどの選択肢もあります。物事を成功させるためにはタイミングが重要なので、合同誌を制作したいと思っていても、タイミングと人間関係を客観的に判断することも必要です。個人誌を販売する要領とは異なるので、協調性を大切にできる人と一緒に活動しましょう。
原稿の納期を守れないトラブル
入稿締め切りに間に合わないトラブルも多く発生します。大抵の場合は、入稿締め切りよりも1週間程度余裕を持って締め切りを設定しています。そのため、1~2日程度の遅れであれば充分対応できます。
しかし、1週間以上も遅れて納品すると、入稿締め切りに間に合いません。個人誌とは異なり複数の利害関係者が絡んでいるので、ルーズなメンバーが在籍していると、作品そのものの販売がイベント当日に間に合わないようになってしまいます。
音信不通のトラブル
メールアドレスやSNSのアカウントを利用して連絡を試みたものの、音信不通となってしまうケースもあります。そのような場合は、返信期限を決めておくようにします。期限を過ぎても連絡が来なかった場合は辞退扱いにするとよいでしょう。
合同誌の制作前に決めることと制作中の注意点
スムーズに合同誌の販売まで進められるようにしましょう。制作中もメンバーとコミュニケーションをとる努力を継続します。
印刷会社に入稿するデータを決定する
モノクロかグレースケールのどちらにするか決定します。こちらは、メンバーのスキルや制作方法によって柔軟に考えましょう。たとえば、制作方法が異なる場合はグレースケールをおすすめします。
書籍のサイズを決定する
作品を制作する前に必ず決定しておきます。後から変更するのは難しいので印刷会社にもサイズを伝えておきましょう。この際、変形サイズを希望する場合は、対応できる印刷会社を探す必要があるので注意してください。
メンバーの描画ソフトを統一する
メンバーの作業環境が同じであれば問題ありません。しかし、それぞれ異なる描画ソフトを使用していると、合同誌の制作は思っているよりもスムーズに進行しません。メンバーの中心となっている人は、メンバーの描画ソフトを統一する提案をしてみましょう。そうすることで、印刷会社に原稿データを提出するときの手間も省けます。
メンバー同士の交流を深める
お互いどのような性格なのか把握しておくことが大切です。定期的に食事会や交流会などを設けて、コミュニケーションをとるようにしましょう。そうすることで、音信不通になるトラブルや人間関係のトラブルを未然に防止できます。
同人用名刺って何を書けばいいの?名刺に記載することとは
ビジネスの場面で使用する名刺とは目的が異なります。そのため、個人が特定されるような情報を記載しないのが一般的です。
個人情報を記載しない
個人が特定されるような情報は同人用名刺に記載しないようにします。SNSでトラブルが発生すると、合同誌の販売やイベントの開催も危うくなってしまいます。
楽しみにしているファンや購入希望者もいるので、トラブルに巻き込まれないように予防します。個人情報が特定されないメールアドレスやSNSのアカウントを記載しましょう。
まとめ
合同誌は個人誌とは異なり、制作するときに複数の利害関係者が発生します。自分勝手な行動は慎みましょう。また、一度でもトラブルを起こしてしまった場合は次回以降ミッションに参加できなくなる可能性もあるので注意してください。そして、トラブルの発生を未然に防止することも大切です。同人用名刺に個人が特定されるような情報は記載しないでください。