口絵って何?同人誌でこだわりたい口絵とは
同人誌の口絵を作るときに、どのような用紙を選択すればよいのか分からない人に、今回の記事はおすすめです。口絵は、書籍や雑誌などの巻頭に差し込まれているもので、イラストや写真などが使用されています。商品を印象づけるものなので、用紙選びにもこだわっていきましょう。今後の参考にしてください。
口絵と扉絵の違いとは
よく混同される用語ですが、両者には違いがあります。どちらも書籍や雑誌などの印象を決める大切なものです。この機会に知っておきましょう。
口絵とは
こちらはイラストレーションの一種として用いられています。書籍や雑誌などの巻頭に差し込まれているもので、イラストや写真などが使用されています。
読者が手に取っている書籍や雑誌などの登場人物や、これまでのあらすじを表現していることが多く、フルカラーで構成されていることも多いので、書籍や雑誌のなかでも力を注いでいる部分ということになります。
書籍や雑誌などの中身がモノクロなどの単色で構成されていても、口絵はフルカラーとなっていることが多いので、書籍や雑誌などの印象を決める大切なページとして認識されています。
とくに、初めて商品を購入しようと考えている人は、口絵を必ず確認するでしょう。自分が興味を持てれば商品を購入しますが、そうではないと判断した場合は購入を見送ります。あくまで商品の購入を決定するのは消費者なので、商品が購入されずに残念な気持ちになることもありますが、作者にとってもメリットがあります。
自分の作品に興味を持てない読者を除外できるメリットです。本当に商品を求めている人だけ購入してくれるので、熱心なファンはいつまでも着いてきてくれるでしょう。
ポスターのような宣伝効果がある
口絵はフルカラーで構成されているだけではなく、用紙にもこだわりを持っています。塗工紙と呼ばれる容姿を使用しているので、一般的な書籍や雑誌などに用いられている用紙よりも高級感があります。芸術的な要素が含まれているので、ポスターのような宣伝効果が期待できます。
扉絵とは
こちらは書籍の導入ページを指します。扉には本扉と中扉があります。本扉は、表紙を開くと最初に表れるページのことです。一般的に、タイトル、著者名、出版社名が記載されています。
書籍の概要を記したページとなっています。また、本文で使用している用紙とは異なる色を使用している場合が多くなっています。書籍の自己紹介という意味が適しているでしょう。
中扉は、章のタイトルのみを印刷したページとなります。第1章や第2章などのように、新しい章に進む前に導入されているのが特徴です。どちらの場合も、1つの区切りという意味で活用されているのが特徴的で、出版社などによりデザインが工夫されています。
口絵はなぜ必要?口絵を作成する意味について
書籍の表紙だけでは商品を購入しようとあまり思わないでしょう。どのような作品なのかを簡単に表現しているのが口絵です。書籍の自己紹介という位置づけになっています。
書籍のイメージアップにつながる
イラストや写真などを書籍の巻頭に差し込むことで、書籍のイメージアップにつなげられる効果があります。登場人物、これまでのあらすじ、作者の略歴などを掲載することで、書籍のおおよそのイメージができ上がります。
口絵は現在ではさまざまな書籍に活用されています。会社案内などのPR冊子に使用することで、企業に就職したいと考えている就活生や、転職したいと考えている第二新卒などの人材を確保できる狙いがあります。
また、顧客に向けたPR冊子や取引先に向けたPR冊子も作成することで、利害関係者が会社に興味を持ってくれるきっかけが生まれます。
このように、文学作品だけではなくビジネスを成功させる目的で使用されているのも事実です。また、文学作品だけではなく、アニメや漫画の世界でも口絵はなくてはならない存在です。
キャラクターデザインを口絵に挿入することで、活字離れしている若者の心を掴む効果があります。そして、高品質な用紙を使用しているので、口絵を購入目的としている人も存在します。
書籍の表紙だけでは購入まで至らない場合が多い
書籍を購入するときに、友人や恩師から勧められたので、実際に商品を確認しなくても購入したいと考えている人は少ないでしょう。書店で商品を購入しなくても、インターネットを活用して購入できます。
多くのインターネット通販サイトでは、書籍の表紙、口絵、目次、第1章の途中までは無料で閲覧できるようになっています。しかし、書籍の最後のページや真ん中のページは閲覧できないようになっている場合がほとんどです。このことからも分かるように、口絵を見て商品の購入を決定する人が多いということになります。
自分が興味をそそられた書籍を購入しようかどうか迷っているときに、最後の決め手となるのが口絵です。これは、インターネットを活用して書籍を購入するときだけではなく、書店で書籍を購入するときも同じような行動をするでしょう。
表紙を見て興味をそそられた後に、最初の数ページを無意識のうちに確認しています。ビジネス書であれば、目次を熱心に確認する人もいるでしょう。つまり、書籍の表紙だけでは興味をそそられても購入まで至らない場合が多いことが分かります。
同人誌の口絵用に適切な紙を選ぼう
自分好みの用紙を選択することも可能です。また、作品のイメージに合わせることや、顧客のイメージに合わせた用紙を選択するのもよいでしょう。イラストや写真が綺麗に見えるようにしましょう。
フルカラー印刷に対応している用紙を選択する
コートやグロスファインペーパーなどの豊富な種類のなかから選択しましょう。同人誌の作品イメージに合うような用紙にすると、書籍の内容とマッチするのでおすすめです。
用紙により見た目が変化するのはもちろんのこと、用紙の厚みや手触りも異なります。この際、フルカラー印刷に対応している用紙を選択しましょう。
顧客のイメージに合わせた用紙を選択する
表面がツルツルしているコート、マットな質感のグロスファインペーパー、厚みがある白上質紙などの種類があります。自分がどのような用紙を使用したいのか考えて用紙を選択する方法もよいですが、顧客のイメージに合わせた用紙を選択するのも有効です。
たとえば、書籍で販売されているような漫画をイメージしてもらいたいと考えている人は、コミック紙ホワイトやコミック紙クリームなどが適しているでしょう。誰でも一度は手にしたことがある漫画と同じ手触りです。
また、書籍に高級感を持たせたいときは、表面がツルツルしているコートがおすすめです。そして、コートは写真やカラーの絵を挿入するときにも適しているのでおすすめです。
個性を発揮したい人におすすめ
コートは一般的によく使用されているので、あまりほかの人が使用していない用紙を選択する方法もあります。たとえば、淡クリームキンマリやコミック紙ラフなどです。このような用紙を使用するだけで、消費者に特別感を演出できるでしょう。
ただし、用紙であれば何でも構わないというわけではありません。あくまでフルカラー印刷に対応している用紙であること、そして、予算の範囲内で準備できる用紙にすることが大切です。
まとめ
同人誌の口絵はインパクトを与えられるようにしましょう。消費者の消費行動を促すために重要であるだけではなく、商品のイメージを作り上げる効果もあります。商品の購入を迷っている人の背中を押せる効果があるので、こだわりを持って準備を進めてください。一般的にフルカラーとなっているので、イラストや写真が綺麗に写る用紙を選択しましょう。