同人誌印刷の入稿後のデータチェック、何をチェックしているの?
同人誌を印刷する場合には、専門の業者に依頼することで、支持した内容に従って確実に印刷をしてくれます。そこでここでは入稿時のデータチェックについて、いくつかポイントがあるので詳しく紹介していきます。
サイズやフォントの確認をすること
サイズやフォントの確認をすることチェックをする個所はいくつかありますが、一つはサイズになります。サイズの業者が用意しているサイズのどれかに合わせなければいけませんが、顧客の方がその中から特定のサイズを指定します。
例えばA4サイズにするのかA5サイズにするのかは依頼者が決めるものです。より妥当なサイズを決定していくわけですが、これを業者のほうで間違えてしまっては元も子もありません。この部分は確実におこなっていくべきでしょう。
次に考えられるのはフォントになります。文字のフォントが本当に正しいのかを確認します。それに従って、アウトラインは作成されているかを見ていくでしょう。
フォントに関しては、ページごとに違ってしまった場合修正するのが基本になります。依頼者側で作成が数日に及ぶ場合、その日時ごとにフォントが違うことも考えられます。この場合には、一応依頼者の方に業者の方が問い合わせる形になるでしょう。
さらに余白についてですが、どの程度作るのか問題になります。通常は、指定した中から依頼者が選ぶことになりますが、ページによって余白の大きさが違う場合などがあるかもしれません。
依頼者の方に一度問い合わせてどのサイズが妥当なのかをもう一度聞くことになります。依頼者によってはページごとに余白の大きさが違っても良いということがあるかもしれません。
しかし多くの場合、依頼者の勘違いの可能性が高いため、確実に確認をしておきたいところの一つになるでしょう。ちなみに、余白の幅に関してはページ数の多い同人誌の場合、可能な限り幅を広くするように指示することがあります。なぜならページ数が多いものは圧迫感が出てきてしまうからです。
余白が少なければ少ないほど余裕がなくなり、広ければ広いほど余裕があるつくりに見せることができます。そうはいっても、余白が広ければよい訳ではありません。全体のバランスというものがあります。
この点に関しては、事前に依頼者と業者のほうで話し合うことや業者の方が依頼者に対して何らかのアドバイスをおこなっているはずです。もちろん最終的に依頼者が決めるものになりますので、業者がおかしいと思っても依頼者が「それでよい」と考える場合にはそのまま印刷に取り掛かることになるでしょう。
断裁をする場合どこをチェックするのか
断裁する場合には、断裁のずれが生じないように工夫をしなければいけません。よく印刷ミスとしてあげるのは、同人誌のページがうまく切れていないことです。たいていの場合ページとページがつながっていたとしても簡単に指で切ることはできますが、うまく印刷できていないところだとページとページがつながったままになり、不良品として扱われてしまうでしょう。
いくら内容が素晴らしくフォントや余白などが十分に整えられていても、ページがつながっていてはそもそも中を見ることができません。一冊ぐらいエラーがあるかもしれませんが、多くのページがエラーの場合には作り直しをする必要が出てきてしまいます。
断裁をするにあたり、ページのつながりなどを気にする人もいますが、それ以外には文字のところで切れてしまうことがあります。普通は余白の部分を切らなければいけませんが、文字のところで切れてしまう場合には、設定の仕方がおかしい可能性が高いでしょう。時おりそのようなイレギュラーが発生しますので、業者の方も丁寧に確認をおこなっていくのが基本です。
ページがない場合も注意をしなければいけません。これはたいてい見本をつくった段階で発見できるもののため、見本を手渡した段階で問題が解決することはほとんどです。
ですが、場合によっては見本ではしっかりとできていたのに、なぜか途中で1ページ空白がある同人誌が出来上がることも考えられます。たいていは機械のトラブルですが、事前に機械のトラブルがないようにチェックするのも業者の仕事の一つです。
同人誌によっては、カラーのページを入れることもあるでしょう。カラーのページを入れる場合には色彩などを確認しておくべきです。見本を渡した段階である程度依頼者にも色彩の状態を見てもらうため、何か問題があればその段階で指摘されるはずです。
ですが、見本がよくても実際に印刷してみるとしっかりと印字されていない部分があることも考えられます。カラーにする場合には、黒の色の濃さなども確認の対象になります。黒色といっても薄いものと濃いものがありますので、どちらを利用したらよいのか確認したければいけません。これを確認することで、より依頼者の満足度が高まる印刷をすることができるでしょう。
表紙などを確認しておくことが大事
表紙に関してはどのような種類のものを利用するか明確にしておくべきです。見本を作る段階で指定されていますが、素材がない場合もあり得るでしょう。ただ同人誌の場合には、冊数がそこまで多くありませんので、素材が足りないということはめったにありません。
しかし、お客さんから指定された素材がない場合には、素材を迅速に取り寄せるか出来上がりを少し延期してもらう方法が考えられます。場合によっては、その表紙の素材を手に入れることができないため別のものに変えてもらうこともできるでしょう。
ただ印刷の段階でそれに気づいてしまったとすれば、少し対応が遅いといえます。見本をつくった段階であらかじめ素材が会社の中にあるかを確認しておきたいところです。
紙の品質も重要になってくるところです。同人誌の場合には、そこまで高い品質の紙を使うことはめったにありません。なぜかといえば、同人誌自体の単価がそれなりに高いからです。一冊作成するのに200ページぐらいでも1000円以上することになるでしょう。
もし高い素材などを使ってしまうと一冊当たり1500円ぐらいすることも考えられます。そうだとすれば、少なくともページの素材に関しては中くらいのものか安いものを利用することになるはずです。いずれにしても、事前にしっかりと確認をしておかなければならない部分のひとつでしょう。
高い素材を間違えて使ってしまった場合でも、お客さんに対しては追加料金をとることはまずありません。ただ会社に損失が出てしまいますので、十分な確認が必要なところでしょう。逆に安い素材を使ってしまった場合には、もう一度やり直しになるため注意をしなければならないところでもあります。
同人誌印刷の入稿後のデータチェックとして必要になるのは、文字のフォントや余白が十分にあるかどうかです。この点がしっかりしていなければ、クレームが発生してしまうことになるでしょう。特にページごとに余白が違ったりあるいは文字のフォントが違ったりすることもありますので、この場合は業者のほうで依頼者に問い合わせることもあります。
断裁をする場合、エラーが出ないように機械の設定を十分におこなっておく必要があります。ただ、十分にチェックをしたとしても1冊ぐらいはイレギュラーが発生することも考えられるでしょう。
最後に断裁がうまくいっているか一つずつチェックをすることもあり得ます。それ以外には、表紙のチェックと利用する紙のチェックも最終的におこなってきます。