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同人誌作成の設計図「台割」とは

公開日:2020/07/15  最終更新日:2020/07/13

ひと昔前、漫画は商業誌などでプロの漫画家のみが書くものでした。しかし近年では、コミックマーケットやインターネットでの販売をとおして同人誌が販売可能となったことから、個人で漫画を描く方も増えています。しかし、同人誌を作成するはいくつかの工程をクリアしていく必要があります。今回はその工程の一つ「台割」を解説していきます。

台割はネーム切りと製本の工程で重要

まず台割を触れる前に、同人誌作成の一連の工程をまとめておく必要があるでしょう。同人誌作成の工程は大きくまとめて6つに分類することができます。

まず1つ目は、プロット(大まかなあらすじ)の作成です。世界設定はどのようになって、主人公や主な登場人物の性別・年齢・性格、どのようなストーリーにしていくのかを箇条書きなどで表していく工程です。

2つ目はシナリオ。シナリオと聞くと、小説やドラマのように具体的に文章化していく必要があると思われがちですが、漫画制作においてはストーリーの流れを綴っていくだけでも十分となります。このプロットとシナリオは、順番通りにする必要はなく、順序が逆、あるいは同時に作業がおこなわれるケースも多く、個人で制作する場合はわざわざ文字にせず脳内でまとめておくこともあります。

ただ、個人ではなくグループで制作しているときは、プロット・シナリオの工程で方向性を決めていくことになるため、きちんと情報を共有して置く必要があるでしょう。

3つ目はキャラクター設定で、前述の工程からキャラクターのデザインや性格、家族構成などを具体的に作り上げていきます。これがしっかりと構成できていれば、その後の作業も失敗することなくスムーズに進めることができるでしょう。

4つ目はネーム切りです。「ネームを描く」という人もいますが、正式には「ネームを切る」と言い、キャラクターデザインやシナリオなどを元に実際に漫画の下書きをしていくことになります。

5つ目は、仕上げです。ネームを元に原稿用紙に書くこともありますが、最近ではパソコンを使ってネームの上から仕上げていく人も多いです。

そして、最後の6つ目は製本です。特にコミックマーケットで販売・配布しようと考えているなら製本する必要があり、インターネットでアップロードするだけなら製本は必要ありません。

以上が漫画制作の工程となりますが、「台割」はネームを切る工程と製本する工程で適時必要となってきます。

全体の割り振りと一覧リストと見開き図

台割とは「1冊を何ページにするのかを決定し、各ページの内容の割り振りバランスや流れを考慮していく作業」です。そのため、ネーム切りのコマ割りに似ているかもしれません。

コマ割りはページ全体のバランスを見ながら一コマ一コマを割り振っていきますが、こちらは1冊全体で考えていくのです。そのため、各工程によって台割の役割は多少違ってきます。

ネーム切りでは、各ページでストーリーがきちんと読めるか、情報量にばらつきがないかを気にしながらチェックしていきます。また、一番の見せ所では、大きくコマ割りをするために全体的に調整したりすることも少なくありません。そのような工程から、台割は「漫画の設計図」と呼ばれることもあります。

そして、製本においては印刷会社に依頼することになりますが、そのとき漫画の原案だけでなく台割表を提出する必要があります。この表というのは大きく一覧リストと見開き図の2つに分けられます。一覧リストは全ページ数と各ページをどのように印刷するか示すリストで要望によっては各ページの印刷方法や紙質を変えていくことも可能です。漫画制作で経験豊富な人は、その印刷方法や紙質にも配慮しながらネームや仕上がりに気を配っているほどです。

また製本、冊子にするため表紙・裏表紙や後書き、さらに、遊び紙も考えていく必要があります。遊び紙とは、一般的には表紙の次の、裏表紙の前に挟む紙のことで表紙と本文とは紙質や色合いを変えている余白の紙です。

同人誌の場合は複数の短編漫画を1冊にまとめるケースも多いため、その短編と短編の間に遊び紙を挟むよう依頼することが少なくありません。その遊び紙によって、話に区切りをつけるわけです。一方、見開き図では2ページ見開きの展開図が並べられていきます。

印刷会社は主に一覧リストを元に印刷にかかる費用の見積もりを出し、見開き図を元に印刷できるかチェックしていきます。チェックといっても印刷会社は印刷するのが仕事であって、出版社ではありません。ストーリーの流れや完成度などの作品の出来不出来を審査するわけではなく、きちんと印刷できるかどうか見開き図を元に印刷会社がチェックしているのです。

なぜなら、印刷方法によってはコマ割りのフレーム(外枠)がはみ出たり、左右の中央部分が見えなくなってしまう可能性があるからです。いくら良い作品を作ったとしても、印刷によって見えない部分が出たら台無しになってしまいますし、それは印刷会社にとっても不本意となります。当然ながら、インターネットのみで販売・配布を考えている人・サークルは、製本する必要がないため気にすることはありません。

ネームの段階で印刷会社にチェック

このように、最後の製本の過程での台割で最初からネームを作り直さないといけない事態に陥ることは実は決して珍しいことではありません。作り直すための時間的な余裕を持って行動することが大切になります。

また、ネーム切りの段階から印刷会社にチェックを入れてもらう人も少なくありません。事前に確認を取れていれば、一番手間のかかるネームと仕上がりを再度やり直すリスクを大幅に減らすことができるからです。

仮に、どうしてもネームで描き直したくないシーンがあって印刷会社からNGが出たとしたら、そこで渋々諦めてしまうのは待ったほうがいいでしょう。なぜなら、一言で印刷会社といってもいろんな会社があり、各社によって印刷方法も異なっているからです。A社がNGと言われても、B社がOKというケースは決して少なくありません

また、特に個人やサークルで予算が限られているところは、ネームの段階で印刷会社からのだいたいの見積もりをつけて全ページ数を設定してネームを制作するところも多いです。同人誌作成で一番お金がかかるのは実はこの製本するための印刷であり、全ページ数やカラーなどの印刷方法によって、制作費の予算が大きく左右しかねません。

もしも、ネームの段階で印刷会社に予算見積もりをしておけば、描けられる全ページ数を把握することができ、それに基づいて台割をし直すことができるのです。

 

台割とは、全ページ数や各ページでのコマ割りの決めることで全体のストーリーを演出していくために必要となります。ただ、最終的に製本にする過程でNGが出ると、せっかく手間をかけて漫画を仕上げたとしてもネーム切りからやり直す必要性も出てくるのです。そのため、ネーム切りの段階で一覧リストと見開き図を印刷会社に提出して事前にチェックしてもらったほうが、トラブルを回避しつつ漫画制作に打ち込むことができるでしょう。

また、その事前チェックのときに予算も見積もってもらって、予算オーバーしないように全ページ数を決めてからネームを再考したほうが良いでしょう。台割は同人誌の仕上がりに大きな影響を与える作業です。じっくりと作業できるようスケジュール配分に気を付けて、余裕をもって作業しましょう。

 
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