同人誌を作ったけどイベントに参加できない!?委託参加とは
気合いを入れて同人誌を作ったのにもかかわらず、抽選に外れてイベントに参加できなくなってしまった場合、どのように自分の同人誌を販売すればいいのでしょうか。努力して作り上げたものなので、そのまま眠らせておくのはもったいないです。そこで、今回は同人イベントに外れても参加できる委託参加という制度について紹介します。
同人誌を作ったけどイベントの抽選に落ちた!
年に2回開催される世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」などが該当する同人イベント。そもそも、同人イベントとは個人で作成した同人グッズや同人誌を販売する即売会のことです。元の作品が好きな人々が、自分でオリジナルのグッズや本を作成しそれを見たファンが購入するという内容になっています。
ただ、誰でも参加できる訳でなく、スペースに限りがあるため抽選で、自分のサークルスペースを確保しなければいけません。残念ながらその抽選に漏れてしまった場合、せっかく作ったグッズや同人誌を売る方法として委託参加というものが存在します。
同人イベントの委託参加とは
委託参加とは、同人イベントに参加できなくなった際に自分が作った同人グッズや同人誌などを、ほかのサークルの人に代理で売ってもらう方法のことです。
ほかのサークルのスペースを借りてそこに自分の作品を並べさせてもらうことで、自分がイベントに参加していなくても同人グッズを販売できます。抽選に外れてしまったら、委託参加する手続きに進みましょう。
委託参加にはさまざまな理由がある
単にイベントに外れてしまう以外にも、委託参加によって同人グッズを売る人はいます。たとえば、自分が同人グッズを1種類だけ作った場合、その1種類のためだけにサークルスペースを確保して設営から撤収まで行うのは非常に手間がかかります。
そのため、わざわざサークルスペースを確保するのではなく別のサークルの場所を借りるのです。また、遠方に住んでいてイベント参加が難しい方や開催日に仕事や外せない用事がある方なども、委託参加によって自分の作品を売っています。
基本的に同人サークルは個人サークルといって自分1人で運営しているケースが多く、イベント参加の手続きからグッズ作成、準備などを自分の力で行わなければいけません。作ったグッズが数個だと労力とリターンが見合わない可能性があるため、委託参加するという方法を選ぶ方もいるのです。
委託先はどうやって探す?
自分が複数人で運営しているサークルに参加している場合、そのままほかのサークル員に販売を任せてください。個人サークルの方は、委託販売してくれるサークルを探す必要があります。同人作家として活動していると、同じ作品を取り扱っているサークルの方と仲よくなる機会があるでしょう。
そこで、委託先として友人・知人のサークルを選ぶと、やり取りや委託に関する細かい決め事もスムーズにいくことが予想されます。知り合いのサークルがいないジャンルで参加する際には、委託先をSNSや各種同人サイトなどで探さなければいけません。
SNSで委託してくれるサークルを探していることを呼びかけたり、委託を募集しているサークルの方に話しかけたりしてスペースを確保してください。
委託参加したイベントの当日はどうする?
委託参加できることになったとして、イベント当日はどうすればいいのでしょうか。たとえば、仕事や用事があってイベントに参加できない場合は、そのまま当日売ることを依頼して自分は仕事・用事を済ませてください。自分もイベントに行きたかったけれど抽選に外れてしまったケースだと、委託先のサークルを手伝うことをおすすめします。
同人イベントでは売り子といって、頒布物の対応を手伝う役割の人が存在します。その売り子として活動することで、自分の作品を置かせてもらった恩返しをするような形をとるのです。
売り子がいれば、サークルの方も買い物などで自分のスペースを離れられるため、双方にとってメリットがあるといえます。売り子は必ず手伝うものではありませんが、委託させてもらう以上自分から何か手伝うことがないか声をかけることが重要です。
委託参加用のスペースが設置されることもある
大規模な同人イベントでは、その分参加を希望するサークルの数も膨大になります。そのため、抽選に外れてしまうサークルも多くなるのです。
そこで、イベント側が委託参加専用のスペースを設けるケースも存在します。参加するイベントによって委託参加用のスペースの有無は変わってくるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
委託参加する場合の流れ
委託参加の流れについて解説します。ほかのサークルに依頼して委託参加する場合、抽選に外れたらすぐに委託参加先を探してください。時間に余裕を持って行動することで、委託先を見つけられる可能性が高くなります。イベント側が用意する委託参加スペースに応募する際には、委託参加の申し込みをして参加要項の届け出を提出します。
あとは委託する同人グッズを準備・発送して、当日はイベント会場で委託物を販売してもらいましょう。後日、売上金が送金されます。書類はパソコンまたは郵送でやりとりして、参加費はクレジットカードやネットバンキング、コンビニ決済、郵便振替、現金書留といった方法で支払います。
書類不備があったり注意するべきポイントを押さえていなかったりすると、委託参加できなくなってしまうので注意が必要です。サークルカットの書き方や参加費の支払い方法、いつまでに書類や頒布物を提出するかなど、細かい要項はホームページや書類できちんとチェックしておくことをおすすめします。
委託参加する場合の注意点
委託参加する際には、金銭のやりとりが必ず発生します。売り上げをどのように受け取るか、また売れ残ってしまった在庫をどうするかなど、事前にしっかり決めておきましょう。
たとえば、委託先のサークルに参加費を支払うかどうか、自分の本をプレゼントするか、売り上げの一部を相手に渡すかなどをはっきりさせておかないと、トラブルの原因になってしまいます。相手との関係性も重要です。
友人や知人などすでに関わりがある相手だと、委託先の方も気を遣ってくれることが予想されますが、SNSで依頼した場合はより詳しくルールや金銭面に関することを決めておいて、書面に残しておいてください。
本来、自分でスペースを確保しなければ同人グッズを売ることはできません。委託参加することで作品を売れる希望を見出せますが、準備は委託先のサークルの方が行うことになります。
当日手が空いていれば何か手伝うことがないか尋ねたり、売れた代金を食事代や委託費として支払ったりして、相手に感謝の気持ちを伝えることが大切です。
ただし、無理なスケジュールで手伝うことを要求されたり高額な参加費を要求されたりするケースもあるでしょう。仲のよいサークル以外の方に委託する際には、丁寧にメッセージでやりとりして少しでも違和感を覚えたら、そのサークルに委託するのは辞めた方が無難だといえるでしょう。
まとめ
委託参加の仕組みや流れについて説明しました。イベントの抽選に外れてしまっても、委託参加という方法をとることで自分の作品を売ることが可能です。交流のあるサークルやSNSで委託してもらえるサークルを探して、同人グッズを置かせてもらいましょう。委託参加する際には委託先のサークルへの気遣いを忘れず、手伝えることがあれば自分から申し出る、細かい取り決めはあらかじめはっきりさせておくなどして、トラブルを発生させないよう気を配ることが重要です。