同人誌印刷所からの搬入方法とは?直接搬入と宅配搬入の違いを解説!
同人誌は、個人間での売買またはコミケなどの販売会に参加する方法が主な流通経路です。そして、販売会に参加する場合は、荷物の持ち込み方法を事前に考えておく必要があります。当日のイベントに失敗しないよう、しっかりと手順を確認しておくようにしましょう。そこで本記事では、同人誌の搬入方法について詳しく解説します。
直接搬入のメリット・デメリット
そもそも同人誌とは、同人と呼ばれる同じ考えや趣向を持つ方が団体やサークルとなって製作する雑誌や機関誌のことを指します。また、団体やサークルには所属せず、個人で制作する方も一定数います。
そして、同人誌の最大の魅力は、商業誌にはない表現の自由さにあります。たとえば、商業誌にあたる小説や漫画は、出版社が営利を主な目的として発行するもののことです。
つまり、作品を出版して収益を得られるかどうか、という点が最も重要視されるのです。したがって、漫画家や小説家が主なストーリーや絵の構成を考えつつ、出版社の意向や編集者の指示に従わなければならないことがあるでしょう。
一方、同人誌の場合は、営利を目的とせず、制作過程に出版社が介入することがありません。そのため、個人の考えや思考、趣味を自由に表現できるのです。
また、同人誌は、個人間での売買、またはコミケなどの特定の販売会に参加し、出店することが主な流通経路となります。さらに、出版社のサポートがない分、製本にかかる過程や販売会に参加する際の準備も、すべて自分たちで完了させる必要があります。
つまり、表現の自由度が高い分、団体やサークルが手間や時間をかけて制作や出店の準備を行わなければならないのです。そこでよくトラブルになることの一つに、販売会に参加する際の同人誌の搬入方法が挙げられます。同人誌の冊数が少なく、カバンに入れて当日持ち込める場合は問題ありませんが、冊数が数百冊以上になるとスタッフだけで運び込むことは困難になるでしょう。
その場合、印刷会社または宅配会社に荷物の運び込みを依頼できます。搬入方法は主に直接搬入と宅配搬入の2つの選択肢があります。どちらを依頼するかによって手順が異なるため、特徴を理解したうえで利用するようにしましょう。まず、直接搬入は、印刷した頒布物を印刷会社から販売会の会場まで直接届けてもらう方法を指します。
印刷したものを直接会場に持ち込んでもらうことができることがメリットです。さらに、当日に搬入できれば問題ないため、ほかの方法よりも入校の締め切りを遅くできるという点も利点といえるでしょう。
ただし、イベント当日になるまでダンボールの量や頒布物の内容を確認できないという点には注意が必要です。もし、印刷ミスがあった場合でも、そのまま販売会に参加することになってしまうからです。ただし、印刷会社によっては、サンプルとして1部だけ自宅に配送してくれるサービスもあります。
さらに、帯付きの同人誌を販売する場合、本誌と帯は別々に納品されることがほとんどです。そのため、直接搬入では、当日の会場で帯を付けなければなりません。しかし、イベント当日は想像以上に時間がないことも多いものです。帯を当日に巻く場合は、スタッフの数や当日の設営が間に合うかをシュミレーションしましょう。
宅配搬入のメリット・デメリット
宅配搬入とは、印刷した頒布物を自宅でいったん引き取り、自分で宅配業者を手配してイベント会場に納品する方法を指します。つまり、印刷会社の配送先は、依頼者の自宅になるのです。
また、搬入に至るまでに自宅を経由するため、手間がかかるとイメージする方も多いのではないでしょうか。しかし、宅配搬入には直接搬入にはないメリットがあります。まず、頒布物の印刷状態を事前に確認することが可能です。そして、万が一、印刷にミスがあった場合は、印刷会社に相談すると早急に修正してもらえることがあります。
さらに、頒布物以外の当日の会場で必要なものをまとめて送ることができる点もメリットでしょう。たとえば、同人誌の販売に必要な会計道具や、会場の設営に必要な紙や文房具などを頒布物の箱に詰め込んで送ることができるのです。
さらに、帯付きの状態で同人誌を販売したいと考えている場合もおすすめします。なぜなら、一旦自宅に本誌と帯が配送されるため、本誌に帯を巻きつけた状態にしてから納品できるからです。
つまり、上手く利用すると、当日のイベント会場で準備不足になることを防止できるのです。ただし、宅配搬入の場合は、当日に会場スペースに荷物を持ってきてもらうのではなく、イベントの主催者が指定する荷物の引き取り場所に納品されることになります。さらに、主催者が指定する期日までに荷物の納品を完了させる必要もあります。
したがって、荷物の引き取り場所から出店スペースまでは自力で荷物を運ばなければならないことと、商品の手配を直接搬入よりも早めに完了させなければならないことがデメリットだといえるでしょう。
イベント開催地を配送先に指定することはできない
同人誌の販売会に参加する際は、必要に応じて直接搬入または宅配搬入を利用するとよいでしょう。ただし、個人が宅配便を利用し、イベント会場宛に荷物を送ることはできません。
たとえば、同人誌の販売会は特定の期間だけイベント会場を借りて開催されるものです。イベント会場を配送先に指定して宅急便で自由に荷物を送ってしまうと、まだ会場ができていない状態の時期に荷物が届いてしまうことがあるのです。さらに、同人誌の販売会には他の出展者からも多くの荷物が届きます。
そこで、混乱を防ぐために荷物の受け入れ期間や搬入場所が指定されているのです。したがって、通常の宅急便を利用してしまうと、配送業者がルールを理解していない状態で荷物を届けてしまうことになり、配送業者と会場の双方が混乱することになってしまうでしょう。
そのため、販売会用の荷物は、イベント開催地を配送先にして直接荷物を送るのではなく、事前に搬入要項を確認したうえで搬入方法を選ぶ必要があるのです。
直接搬入と宅配搬入はどっちがおすすめ?
直接搬入と宅配搬入は特徴が異なるため、仕組みを理解したうえでぴったりの方法を選択することが重要です。まず、直接搬入の場合は、荷物を運ぶ必要がない点がメリットでしょう。
そのため、頒布物の量が多くスタッフだけでは運べないと判断される場合におすすめです。ただし、当日になるまで頒布物の状態や段ボールの量を確認できないという点には注意が必要です。
また、直接搬入を選択する場合は、完成した頒布物をサンプルとして1部だけ確認できる場合があります。一方、宅配搬入は事前に頒布物を確認できることがメリットです。
そこで、頒布物の状態を入念に確認しておきたい、帯をつけておきたいという場合には宅配搬入が最適です。しかし、当日に荷物を出店スペースまで運ばなければならないため、ダンボールの量が多すぎたり重すぎたりして運べないという事態にならないよう注意しましょう。したがって、当日の荷物の量や準備工程、販売会に参加する人数などを考慮し、最適な方法を選ぶことが大切なのです。
同人誌の販売会に参加する際、販売会当日の頒布物の持ち込み方法について考えておく必要があります。搬入方法には、直接搬入と宅配搬入の2つの選択肢があり、それぞれ特徴が異なります。
そのため、ダンボールの量や販売会に参加するスタッフの数、当日の準備工程には何が必要かを考え、最適な方法を選択することが重要です。また、イベント開催地を配送先に指定することはできないため、注意するようにしましょう。
同人誌の販売会に参加する際、販売会当日の頒布物の持ち込み方法について考えておく必要があります。搬入方法には、直接搬入と宅配搬入の2つの選択肢があり、それぞれ特徴が異なります。そのため、ダンボールの量や販売会に参加するスタッフの数、当日の準備工程には何が必要かを考え、最適な方法を選択することが重要です。また、イベント開催地を配送先に指定することはできないため、注意するようにしましょう。