同人誌の印刷業者の繁忙期はいつ?
これから同人誌を書こうとしている場合には、出版の時期などをあらかじめ知っておきましょう。繁忙期に印刷をしてもらおうと思っても受け付けてくれない可能性があるからです。うまく時期をずらして印刷をしてもらうことで、余裕を持った対応をすることができます。
基本的に繁忙期はいつになるのか
通常の出版物の繁忙期は12月から3月位と言われています。これぐらいの時期は、学校教材が増えるためです。日本では一斉に4月から新入学になりますので、その時期までに大量の教材を印刷しなければなりません。その意味においては、出版社が非常に忙しい時期と言えるでしょう。
しかし同人誌の場合はどうでしょうか。これに関しては、忙しい時期や暇な時期等がないのではないかと考える人もいるでしょう。何故かと言えば、それが趣味のものだからです。しかし、蓋を開けてみると実は非常に忙しい時期と暇な時期があることが理解できます。
どのような時期が忙しいかと言えば、1番は何といってもコミックマーケットの時期になります。コミックマーケットとは、さまざまなアニメのイベントや漫画のイベントなどがおこなわれるところで、多くの出版物が扱われているところです。プロが参加する場合もありますが、素人もたくさん集まる場所でもあります。
場所は大抵東京でおこなわれており、年2回の開催になります。年に2回といっても、1日ずつ開催するわけではなくそれぞれ数日着開催します。同人誌を書いている人にとっては、この時期が1番のかき入れ時と言えるでしょう。お金を稼ぐだけでなく、基本的に自分の作った漫画などを不特定多数の人たちにアピールする機会でもあります。
これらの機会を上手に利用することで、一躍有名になった人もいるわけです。素人がプロになる架け橋となるコミックマーケットに参加するために、事前にオリジナルの作品を作ってそれを印刷業者に依頼することが多くなるでしょう。
ではコミックマーケットの時期はいつになるのかと言えば、基本的にお盆前の8月の9日前後と正月前の12月26日前後になります。これらの時期は、学生も休みのため、非常に多くの参加者が予想されるでしょう。また、会社員なども長期休みに入る時期がそれに近い時期といえます。
多いときには50,000人ぐらいが参加することもありますので、自分で漫画などを書いている人は非常に多くのライバルがいる場所です。このように、繁忙期と言われる時期はほぼ年に2回しかありませんので、その時期をよく理解しておくことが必要になります。これにより、直前の混乱などを避けることができるかもしれません。
忙しい時期に出版をする場合の注意点とは何か
忙しい時期がわかったところで、単にその知識だけを頭の中に入れていてもあまり意味がありません。実際にその知識をどのように上手に利用するかが重要になります。例えば、自分が漫画を描いてコミックマーケットで出店する場合には、事前の印刷が必要になるわけです。
これを8月9日ギリギリや12月26日のギリギリにおこなっていても、間に合わない可能性がほとんどでしょう。そこで、せっかく印刷するならばある程度早い段階で準備をしておきたいところです。
では、どれぐらいの時期に用意をしたら良いのでしょうか。この時期を見誤ってしまうと、せっかく良い作品で販売しようと思っても、中途半端な出来になってしまうか、そもそも完成が間に合いません。このようなトラブルを防ぐためには、いつまでに商品を手に入れたいかを逆算していきます。
まず繁忙期が8月上旬の場合には、すでに8月の1日の段階で出来上がっていなければ間に合いません。少し余裕をみて7月の第3週あたりに出来上がるようにすれば問題ありません。そのためには、いつ業者にデータを送るかが決まってきます。データを送ってからは、やり直しなども含めても最低でも3週間ぐらいの時間があったほうが良いでしょう。
自分で完璧だと思って納品したとしても、実際には間違い箇所が何箇所かあることも考えなければならないわけです。初歩的なミスで簡単に書き直せれば良いですが、大幅に修正をしなければならない場合などはかなりの時間がかかってしまうでしょう。そうだとすれば、7月の第1週目位にはすでに業者の方と契約を結びデータを送付しておかなければいけません。
ただ、通常の出版社に依頼するわけではなく、専門の出版社に依頼をすることになります。いわゆる大口ではなく小口ばかりを相手にしているような小さな業者に依頼することになるわけです。この時期は当然ながら同じようなことを考えている人たちがたくさんいます。小さな業者にたくさんの人が注文を依頼したら一体どのようになるでしょうか。明らかに、混乱が予想できます。
これを避けるためには、さらにもう少し早くから業者との契約を結ぶようにしておいたほうが良いです。可能ならば6月上旬から中旬ぐらいには契約を結んでおきましょう。このように、2ヶ月近く前から業者を見つけて契約を結ぶことが重要になります。
そして、そのためには6月の上旬位には作品が出来上がっていなければなりません。そのつもりでおこなえば、つまらないミスなどを事前に減らすことができ、その時点で自分が全力を尽くした作品が出来上がるはずです。
ミスが多い時期なので注意をしたほうが良い
繁忙期になると、今までそれほど仕事がなかった印刷業者でも、一気に仕事が増えることになります。人員が足りてないだけでなく、仮に人員を補充したとしても慣れていないアルバイト等になるでしょう。そうすると、作業にミスが生じやすくなります。結果的に、普段よりも品質の低い作品ができてしまうようなこともあるわけです。
業者のほうも対応が不十分なこともあり、なかなか要望が通らないこともあります。選ぶ場合には、ミスの少ない業者を選ぶ必要があります。ミスが少ない業者は、事前のチェックなどをしっかりおこなっているため、いくら繁忙期であってもそう簡単にミスをすることはありません。
細かなミスはあっても、出版が間に合わなくなるような致命的なミスや品質の低い作品を作ることはまず考えにくいです。業者選びをするときには、無意識のうちに自分の家から近いところを選ぶ傾向にあります。例えば埼玉県や千葉県に住んでいる人は、同じ県内の出版業者かあるいは東京都内の業者に任せたいと感じるものです。
しかし忙しい時期になると、有名な業者や都内の業者がある程度予約がいっぱいになってしまい、予約を入れることができないことも考えられます。十分に注意して早めに予約をしたつもりでも、そのようなこともあるでしょう。しかし、ずいぶんと離れた業者であっても、出来上がる作品自体は特に問題がありません。
最近は出来上がった作品の納品期間なども短くなっており、少し遠いところでもそれほど問題ないことが多いです。ただあまり遠いところだと、送料が高くなるだけでなく1日ぐらいは到着するのが遅くなる可能性があります。例えば東京の人が鹿児島県の業者にお願いするような場合です。
同人誌の印刷や出版を依頼する場合には、いつが繁忙期なのかをよく確認しておきたいところです。忙しい時期はコミックマーケットがおこなわれている8月の上旬から中旬にかけてと12月の下旬にかけてです。
大抵の人はこの時期に出版を依頼しますので、可能な限り早い段階で業者を押さえておきたいところです。業者を押さえたとしても、忙しい時期のため仕事がいい加減になってしまうところもありますので、しっかりとした業者選びをすることが重要になります。