同人誌に遊び紙を挟むメリットをご紹介
同人誌を作る場合は、遊び紙を挟むほうがよいといわれることが多くあります。しかし、遊び紙とはそもそもどんな紙のことをいうかご存じでしょうか。また、「遊び紙を挟むことでどんなメリットを感じられるのかわからない」という方も多いかもしれませんね。そこで今回は、遊び紙のメリットを交えて解説します。
そもそも遊び紙とはどういったタイプの紙か
遊び紙はそのネーミングから、子ども向けのおもちゃのようなものをイメージする方もいるかもしれません。しかし遊び紙はそうしたものではなく、本の中で表紙と中身の間に挟む紙のことをいいます。
表裏の両方に使用する場合もあれば、どちらかだけに使用することもあります。この紙は挟むか挟まないかは作家の自由で、挟んだとしてもページ数が増えるというわけではありません。
紙の種類はいろいろなものから選ぶことができるようになっており、色も何色もの中から選ぶことが可能です。選んだ紙のタイプによって質感や表情が大きく変わるので、作家の個性を表現しやすくなるというメリットがあります。
また、中に挟む紙は四角い何も加工されていない紙でなければならないというわけではなく、型抜きなどをしても問題ありません。「普段作成する同人誌よりも豪華にしたい」「オリジナリティを出したい」などの目的で、加工した紙を挟むこともできます。同人誌を作るときはできるだけ他の人の作品との差別化を図ることが重要になってきますが、この紙を使えば手軽に差別化が図れるというメリットがあります。
詳しく見ていきたい遊び紙のメリット
遊び紙は挟まなかったからといって何か不都合があるわけではないので、絶対に挟まなければならないという意味合いのものではありません。しかし挟んだほうがよいとされることは多いのは、遊び紙を利用することで得られるメリットが多いというのが大きな理由となっています。
たとえば、その一つが制作した作品に特徴をつけ、他の作品とは違う個性を出すことができるようになるという点ではないでしょうか。どのような紙を挟むかによっても全く見た目が変わり、印象も大きく変わってくるので、利用する紙によっては他の作家の作品と一線を画すことだって十分できます。
また、いつも同じ紙や、似たテイストの紙を挟むことで、その作品に作家のイメージを定着させる効果も期待できるといってよいでしょう。同人活動を長く続けていれば、複数の作品を世に出すことになります。自分のいろいろな作品にそれぞれ同じ遊び紙を挟めば、遊び紙を見るだけで「あの作家の作品だ」と読者に感じてもらうこともできるようになります。
「なかなか個性が表現しづらい」「他の作家の作品との差別化を計りづらい」と感じている人もいるかもしれませんが、こうした工夫を取り入れるだけでかなり見た目が変わるためおすすめです。また、ただ単に紙を挟むだけでもかなり作品の雰囲気が変わりますが、紙の質感や色などを工夫するだけでも、大きく雰囲気は変わってくるものです。
現在利用することができる遊び紙にはいろいろな種類の紙が用意されており、作品のイメージに合わせて色を変えることが可能です。また細かな調整も可能となっているので、より凝った感じにしたりして楽しむこともできるようになっているのも大きな魅力だといって良いでしょう。
もちろんさまざまなタイプの紙を挟むことができるので、本誌とは全く違った材質のものにしたとしても、それはまた個性を出すことができるのでおすすめです。さらに、あえて目立つような色の紙を利用したり、反対にモノクロで全く目立たないような紙を利用したりと、いろいろな楽しみ方もあります。
業者によってもさまざまな紙を扱っているので、もしどうしようか気になった場合は一度業者に相談してみるといのも良いでしょう。その作家オリジナルの紙を作ることができる場合もあるため、「凝った同人誌を作りたい」「目立たせたい」「注目させたい」などの思いがある際には、遊び紙の使ってみてはいかがでしょうか。
読者の視覚に直接訴えかける効果が期待できる
遊び紙自体は、入れなければ作品が成り立たないという類のものではないので、使うかどうかは作家の一存で決めたとしても全く問題はありません。しかし遊び紙を使うか使わないで迷っているのであれば、使うほうで検討してみることをおすすめします。なぜなら、遊び紙を利用することによっていろいろなメリットを感じることができ、同人誌作成自体もより楽しいものになる可能性が十分あるからです。
そもそも同人誌というのは多くの人が作っており、そのなかなかから読者の手にとってもらうためには他の作品にはない魅力を加える必要があります。もちろん既に何作品も出している人であれば、読者にも名前をよく知られているので、自ずと読者が集まってくるでしょう。
しかしまだそれほど長い時間作家活動をしていない場合は、なんとかして他の作品との差別化を図る必要が出てきます。そして何より、読者に手に取ってもらえるようにしなければなりません。また、先々に出す本を手にとってもらうには読者を獲得する必要がありますが、その場合には内容が分かりやすいという側面も重要になってきます。
遊び紙自体は、表紙を開くとすぐに出てくる紙なので、利用する紙によって全く違った印象を読者に与えることができるようになります。それと同時に、利用する紙の色合いや質感を本の内容に合わせたものにすれば、読者にその本の内容に自然に入りやすくするというメリットも期待できるのです。人間は多くの情報を視覚から得ていますが、いろいろなタイプの紙を上手に活用することで、読者の視覚にうまく訴えかけることができるといってもよいでしょう。
また、遊び紙を入れることによってその本自体の見た目を豪華な印象にすることもでき、読者に「お得に良いものを買った」と思ってもらえるよう可能性も出てきます。たった1枚、もしくは2枚の紙ですが、上手に活用することで読者の作品に対する印象を底上げすることもできるでしょう。
細部にまでこだわった同人誌というのは、それだけ丁寧に作られているという印象を読者に与えることもできるようになります。もちろん作家の技術や考え方によってもその作品のクオリティというのはかなり変わってきますが、丁寧に作られているものに対しては好印象を抱く人が少なくありません。そのため、好印象を読者に抱いてもらうためにも、もし遊び紙を使うかどうか迷っているなら、これらのメリットを考えて使うことを検討してみることをおすすめします。
遊び紙とは、本の表紙と本文の間に挟む紙のことで、実際には挟むか挟まないかは作家の自由で決めることができるようになっています。しかし「作家の個性を出せる」「質感で楽しむ」「他の作品との差別化を図ることができる」などのメリットがある紙です。
また、手をかけて作っている印象を読者に与えることもできるので、読者からの印象もよくなる傾向があるというメリットもあります。さらにいつも同じ紙を利用すれば、その作品全体に作家のイメージを植え付けることもできるので、利用するメリットは充分ある紙だということができるでしょう。
また、業者ではさまざまなタイプの紙を用意しており、抜き型などで加工したものなども挟むことができるようになっており、選ぶ段階でも楽しめるようにもなっています。