同人誌のイラストを誰に依頼すべきか?依頼相場やトラブルを防ぐ方法を解説!
同人誌で小説を書いている人は、冊子作成時の表紙絵を誰に依頼すべきか、依頼相場はいくらかなど、イラスト依頼に関する悩みを持つことが多いです。今回は、小説同人誌の表紙絵を依頼する際の絵師さん選びのポイントや依頼相場、トラブルを防ぐための注意点などを詳しく解説するため、同人誌発行を検討している人はぜひ参考にしてください。
同人誌のイラストは誰に依頼する?
小説同人誌を作成している人は、表紙のイラストを誰に頼むべきか悩んでしまうケースも少なくありません。表紙絵などのイラストを依頼したい場合、通常はイラスト作成の活動をする絵師さんを探してお願いすることになります。
絵師さんは、自身の活動をSNSなどで宣伝しつつSNSのメッセージ機能などを使って仕事依頼を受け付けている場合と、イラスト作成などを含むさまざまな仕事の仲介サイトに登録して、仕事を受け付けている場合の2パターンが多い傾向です。
ここでは、同人誌のイラストを依頼する絵師さんを探す際にチェックすべきポイントについて詳しく解説します。
もともと交流があるか
そもそもこれまでにもイラストをお願いしたことがある絵師さんがいれば、同じ絵師さんに再度表紙絵をお願いしたいと考える人もいるでしょう。
もともと交流がある絵師さんに依頼する場合、絵師さんからすれば「交流がある人からの依頼は断りにくい」と感じます。無理に引き受けさせてしまわないよう「スケジュールの都合が合えばお願いします」のように、相手に気を遣わせない言い回しで依頼するのがおすすめです。
ほかの依頼や私生活で忙しそうでないか
SNSを運用している絵師さんであれば、仕事依頼をSNS上のメッセージで受け付けているケースも少なくありません。SNSの書き込みを見ていると、私生活の予定や絵師さん自身が参加するイベントの予定などが記載されていることもあります。
表紙絵を依頼したい時期が忙しい時期に被ってしまうことが明白な場合は、依頼を避けるのが無難です。絵師さんの中には、イラスト作成を本業としておらず、趣味の1つとして取り組んでいる人も多いでしょう。
何か月も余裕を持った納期であれば引き受けてもらえるケースもありますが、基本的に忙しそうな場合は別の絵師さんを探すのが無難です。
同人誌に携わったことがあるか
「イラストが得意=画像編集が得意」ということではありません。絵師さんの中には、画像編集の知識がまったくない人もいます。
自身に編集スキルがあれば絵柄だけを依頼することも可能ですが、同人誌用に編集するまでをお願いしたい場合には、過去に同人誌に携わった経験がある絵師さんに依頼するのがおすすめです。
自身の望む絵柄に対応できるか
これまでまったく付き合いのない絵師さんに表紙絵を依頼する際は、SNSなどでさまざまな絵師さんの絵柄を見て好みのイラストを探すことになります。
しかし、投稿を見て気に入った絵柄があったとしても「この絵柄は特定のキャラクターでしか使わない」というケースもあるでしょう。まずは気に入った絵柄と同じ絵柄で作成可能かどうかを確認するのがおすすめです。
絵師さんへの依頼料はどこで発生するのか
絵師さんへの依頼料がどこで発生するか、いつ支払いが必要となるかは、依頼方法や絵師さんによって異なります。
基本的にSNS上のメッセージなどで絵師さんに直接依頼を持ちかける場合は、絵師さんとの相談によって謝礼支払いのタイミングを決定します。
支払いや振り込みについては絵師さん側から聞きにくい内容でもあるため、礼儀としてこちらから話を振るのがよいでしょう。絵師さんによっては、料金の先払いを求められるケースもあります。
また、仕事の仲介サイトなどを通して依頼する場合、支払いはサイトごとの取り決めに従うことになります。
絵師さんに依頼料をいくら支払えばよいか
小説同人誌の表紙絵をお願いする場合、絵師さんへの依頼料はどの程度の金額を支払えばよいのでしょうか。ここでは、絵師さんへの依頼料の相場や支払い方法などについて詳しく解説します。
絵師さんへの依頼料の相場
同人誌に関するイラストを依頼する場合、依頼内容にもよるものの、おおまかな相場は1~3万円程度となることが多いです。ただし、相場はあくまで目安であり、絵師さんのキャリアや人気、依頼内容などによってはさらに高い金額を提示されるケースもあるでしょう。
支払い方法は人によってさまざま
表紙絵の依頼における支払い方法は、振り込みやギフトカードが一般的です。基本的には現金の振り込みが主流ですが、絵師さんが現金のやり取りを拒む場合にはギフトカードを贈りましょう。
また、イベントなどで直接会える場合には菓子折りなども用意しておくとさらに丁寧な印象を与えられます。注意点として、支払い方法にかかわらず、基本的に献本は必ず行います。
絵師さんとして活動していることを家族に知られたくないなどの特別な事情がない限り、完成した同人誌は郵送または手渡しで献本してください。
トラブルを防ぐためにできること
同人誌の表紙絵を絵師さんに依頼する際は、トラブルを未然に防ぐためのポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、トラブルを防ぐために意識しておくべきポイントを5つ紹介します。
完成前にラフを見せてもらう
依頼完了からいきなり完成したイラストを提示されると、イメージと違った場合に修正にも手間がかかります。お互いの負担をなくすという意味でも、一度ラフの時点で確認させてもらうのがおすすめです。
基本的にはこちらからの依頼がなくともラフを提示してくれる絵師さんが多いですが、念のためラフを確認させてほしい旨を伝えておくのがよいでしょう。
イラストの使用可能範囲を確認する
絵師さんから提供されるイラストは、絵師さんが許可した範囲でしか使用できません。表紙絵として依頼したイラストであれば、表紙絵としてのみ使うことが想定されています。
そのため、表紙絵の納品完了後にイラストをSNSのアイコン画像に設定したり、表紙絵のイラストをグッズ化したりすることは著作権違反に該当します。同人誌の表紙以外の用途でイラストを使用したい場合には、事前に使用可能範囲を確認したり、使用許可を取ったりすることを忘れないようにしてください。
文字入れや装丁デザインが可能か確認する
「表紙絵を依頼する=タイトルまで入った表紙全体が完成する」という解釈は間違いです。表紙絵はあくまでイラストのみを作成するのであり、文字入れやデザインなどは含まれません。イラストを依頼した絵師さんがデザインや文字入れにも対応しているかどうかを確認し、すべて合わせて依頼する場合にはデザイン料もしっかりと支払いましょう。
イラストの内容をできる限り細かく伝える
イラストを描くこととイラストをデザインすることはまったく別の仕事です。「主人公が華やかな服を着ているイラストを描いてください」という依頼には、衣装デザインまで含まれてしまいます。表紙絵の作成のみを依頼する場合は、服装などの細かな部分までこちらで指定して伝えてください。
まとめ
今回は、小説同人誌を作成する際の表紙絵の依頼方法や、依頼料の相場・支払い方法に加え、トラブルを防ぐための注意点についても解説しました。小説同人誌の表紙絵は、SNSや仕事の仲介サイトを通して絵師さんに依頼するのが一般的です。イベントや私生活で忙しそうな場合は依頼を避けるなどして、絵師さんに負担をかけずにお願いするのがポイントとなります。また、依頼料の相場は1~3万円程度であり、基本的には現金にて支払います。完成前にラフを見せてもらう、イラストの使用可能範囲を確認するなどに気をつけて、トラブルを避けて気持ちよく取引できるよう心がけましょう。